テイルとケインの会談 その九
テイルの言葉にアランは、
「了解致しました。お気になさらずお申し付け下さい」
と、言って嫌な顔一つせずにテイルの言葉に応じたのである。
そしてアランのこの言葉を受けてテイルは、
「それではお願いします。それで今回はウォッカのマティーニをシェイクでお願いします」
と、言って頼んだのであった。
この言葉を聞いたアランはケインに目を向けて、
「…閣下が話されましたね?」
と、言って確認を行ったのである。
これにケインは、
「ええ、先程私の好みのお酒について説明しましたからね。問題は無いでしょう?」
と、言ってアランの言葉に答えたのであった。
これにアランは、
「…それでしたら閣下の物も持ってきましょうか?今日も飲まれるのでしょう?」
と、言ってケインに尋ねたのである。
これにケインは、
「…ふむ、そうだね…。うん、それでは私の分もよろしく頼むよ、アラン君」
と、言ってアランに頼んだのであった。
これを聞いたアランは、
「畏まりました。それではテイル陛下、グラスを…」
と、言ってテイルに手を伸ばしたのである。
これにテイルも、
「わかりました、よろしくお願いします」
と、言ってアランにグラスを渡したのであった。
こうしてテイルのグラスを受け取ったアランはケインに、
「閣下はどうされますか?新しいグラスに入れてもらってきましょうか?」
と、問い掛けたのである。
これにケインは、
「…新しいグラスでお願いするよ。持ってきてくれるまでにはこれは飲み終えておくから」
と、言ってグラスを掲げたのであった。
するとこのケインの言葉を聞いたアランは、
「わかりました。それでは言って参ります。少々お待ちになっていて下さい」
と、言って頭を下げるとお酒を受け取りに向かったのである。
そしてケインはアランに話したとおりに持っているラム酒を一気に飲み干すとテイルに、
「…そういえば私の好みのお酒と料理の話の途中でしたね。そしてお酒については話しましたから次は料理ですね」
と、言って確認したのであった。
これにテイルが、
「そうですね、それでケインさんの好みの料理は何ですか?」
と、言ってケインの言葉に頷くとケインの好きな料理を尋ねていったのである。
これにケインは、
「それではお話しますがそれほど変わった料理ではありませんよ?私の好みの料理はローストビーフになります。…わりと普通ですよね?」
と、言って自身の好みの料理をテイルに話したのである。
これにテイルは、
「ふむふむ、という事は我が国でケインさんをもてなす事になったら最高級のローストビーフを召し上がっていただけば良い、と。わかりました」
と、言ってうんうんと頷くのであった。