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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達
132/503

ラム酒の男性

「…ふぅ」


椅子に座ったテイルは一息つくと周囲を見渡し、会場のどこが空いているかを確かめて、


「…あの辺りが空いてるかな?」


と、言ってその場所に向かおうとしたその時、横から突然、


「レディ、隣、宜しいですか?」


と、言って一人の男性が話し掛けてきたのである。

これにテイルは、


(…ん?レディ?私か?)


と、思いながら、


「…どうぞ」


と、言ってその男性を自身の隣に座らせたのであった。

それに男性は、


「ありがとうございます」


と、言ってテイルの隣に座ってきたのである。

こうして立ち上がる機会を無くしたテイルに男性が、


「レディ、何も持っておられませんね。何か飲みませんか?」


と、言って声を掛けてきたのであった。

これにテイルは、


「あ、そうですね…。何が良い…と言うか何があるのかすらわからないんですけど…」


と、言って注文出来る飲み物の種類すらわからないと男性に告げたのである。

これに男性は、


「…それなら私が今飲んでいるラム酒はどうですか?」


と、言ってラム酒を勧めてきたのであった。

これにテイルは、


「それならそれでお願いします」


と、言って男性が勧めてきたラム酒を頼んだのである。

この注文を聞いた男性は、


「アラン君、こちらのレディにラム酒を持ってきてくれるかな?」


と、言って男性の近くに控えていた男性、アランに頼んだのであった。

これにアランと呼ばれた男性が、


「わかりました。行ってきます」


と、言ってラム酒を取りにいったのである。

そんなアランと呼ばれた男性を眺めていたテイルに男性は、


「…レディ、そう言えば何か食べられましたか?」


と、言って尋ねてきたのである。

これにテイルは、


「いえ、何も食べてないですね」


と、言って答えたのである。

この答えを聞いた男性は、


「それはいけない、アルコールを飲む前には少しでも食べておかなければ。シアード君、レディに何か食べる物を。出来れば簡単に、ラム酒と一緒に食べられる物を頼むよ」


と、言ってアランとは別に控えていた男性、シアードにそう伝えたのであった。

これにシアードと呼ばれた男性は、


「了解致しました。すぐに持って参ります」


と、言って食事が置かれているテーブルに向かっていったのである。

この様子にテイルは、


(…この人なんか偉い人…?)


と、考え、すぐに、


(…そういえばドイツのブラスト将軍やフランスのエマニュエル将軍、イタリアのミルコ将軍も予想以上に若かったから…ひょっとしてこの人が…)


と、考えて男性に、


「あの、もしかしたらなんですけど、あなたがイングランドの…ケイン・ファルネウス将軍ですか…?」


と、問い掛けたのである。

これに男性は、


「ああ、そう言えば自己紹介をしていませんでしたね。御指摘の通り、私はイングランド軍のケイン・ファルネウスと言う者です」


と、言ってテイルに頭を下げてきたのであった。

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