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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達

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レセプション

テイルはこれから起きるであろう地獄のような状況にテンションを下げながらレセプション会場に移動、到着して会場の中に入ると会合には出席していなかった者達も多数参加しており、レセプション会場はかなりの熱気に包まれていた。

その様子を見たテイルは、


「…めちゃめちゃ人いるんだけど…」


と、言って物凄く嫌そうな顔をアーシア達に見せたのである。

これにアーシアは、


「…出来る限りガードするからなんとか頑張って…」


と、言い、ジャンも、


「俺も出来る限り応対しよう。だからとりあえず今日のレセプションが終わるまではなんとか堪えてくれ」


と、言ってアーシアと同様にテイルをサポートすると約束したのであった。

この二人の言葉にテイルは、


「…二人共ありがとう。…さてそれじゃ地獄のレセプションに参加するとしますか…」


と、言ってレセプション会場に足を踏み入れたのである。

こうしてレセプション会場に入ってきたテイルに対して会場にいる者達は全員が一斉にテイルに目を向けたのであった。

これにテイルが、


「…あ、どうも。フェリアシティ王国女王、テイル・フェリアシティと申します。皆様よろしくお願いします」


と、言って会場の全員に挨拶を行ったのである。

するとこれを聞いた出席者の一人がテイルに近付いてきて、


「あなたがテイル女王ですか、お待ちしておりました。さあさあこちらにいらして下さい」


と、言ってテイルやアーシア、ジャンを連れてレセプション会場の中央付近に進んでいったのである。

これにテイルが内心、


(余計な事しないでよ…)


と、思いながら、


「初対面にも関わらずエスコートして下さるとは…これはご丁寧にどうもありがとうございます」


と、口ではそう言ってエスコートしている者や周囲のも達に笑顔を見せていったのである。

このテイルの様子を見たジャンはアーシアに、


「…すげぇなこの人…」


と、言ってテイルの本音と建前の使い分けの腕前を誉めたのであった。

これにアーシアは、


「…まあ昔から色々とやってたからね。このぐらいは朝飯前のおやつ前ってところだと思うわよ」


と、言ってジャンの言葉に答えたのであった。

そうしている間に会場の中央に連れてこられたテイルに各国の首脳や軍上層部の者達が次々に話し掛けていったのである。

これにテイルが応対するなか、テイルに約束したとおりにアーシアとジャンもテイルに話し掛けようとする者達の相手を始めたのであった。

この様子をジェームズ皇帝やトーマス博士、それに松本総理に十倉寺司令の四人は、


「もみくちゃにされてて可哀想だな…」


と、思いながら見ていたのである。

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