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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達
120/503

不毛なルール

始まった会議は驚くほどあっさり終了する事になり、テイルを呆然とさせる事になったのであった。


「…こんなに何事もなく淡々と終わる物なんですか?NATOへの加盟交渉って言うのは…?」


本当にあっさりと終わってしまった会議を思い出しながらジェームズ皇帝にそう尋ねていったテイル。

これにジェームズ皇帝は、


「普通は簡単ではありませんな。これは全て我がアメリカが事前に加盟各国に根回しを行った結果です」


と、言ってテイルにこれ以上は無いというほどのドヤ顔を見せながら胸を張ったのである。

これにトーマス博士が、


「むしろ揉めるのは今からでしょう。これから各国の侵攻目標を決めていくのですが、これが毎回揉めるのですよ…」


と、言って溜め息を吐いたのであった。

トーマス博士のこの言動にテイルは、


「…侵攻目標を決める?…それは一体…?」


と、言ってトーマス博士に詳細を尋ねたのである。

これにトーマス博士が、


「毎回必ず決めるんですよ、次の会合までにどこまでを攻略してどのように維持していくかを。その数値目標を決めるのと、達成出来なかった時は何故達成出来なかったのかを話し合って対策を考えていくのがこれからの会議で話し合うのですが…これがまあ…揉めるんですよ…」


と、言ってテイルに話したのであった。

するとこの説明を聞いたテイルが、


「…それって絶対に決めないといけない物なんですか?前回の目標を達成出来なかったら今回は前回の目標を達成する為に頑張ります、みたいな事を言ってみるとか?」


と、言ってトーマス博士に尋ねてみたのだが、トーマス博士は、


「…一応それも毎回行われています。そして揉めている理由は最近ずっと前回の目標は達成出来ませんでした。対策を話し合いましょう、これになっているからなのです…」


と、言ってテイルの言葉に答えたのであった。

これを聞いたテイルは、


「…そうなんですか。…ならもうやめたらどうですか?」


と、言ってトーマス博士に聞いてみたのである。

これにトーマス博士は、


「他国の方達もその方が良いと言っているのでテイル陛下のフェリアシティ王国がNATO加盟を果たした今がそのチャンスだと思っています。…ご協力いただけますか?」


と、言ってテイルに尋ね返したのであった。

これにテイルは、


「わかりました。不毛なルールはサクッと終わらせましょう」


と、言ってトーマス博士の提案を受け入れたのである。

こうしてこれから不毛なルールを終わらせようとするテイル達の交渉が始まるのであった。

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