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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達
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会合前の雑談

席に座ったテイル達。

そしてテイルはジェームズ皇帝に、


「…そういえばNATOへの加盟って簡単に出来るんですか?」


と、言って尋ねたのである。

これにジェームズ皇帝は、


「…簡単ではありませんな。現在NATOに加盟している全ての国家の承認が必要になりますからな。…どこか一ヶ国でも反対すれば加盟出来ないようになっています」


と、言ってテイルの質問に答えたのであった。

この返答を聞いたテイルは、


「…それはつまり今から全てのNATO所属国を説得しなければいけないとか言う無理ゲーになるんですか…?」


と、言って不安そうにジェームズ皇帝に尋ねたのであった。

そんなテイルにジェームズ皇帝は、


「心配しなくても大丈夫ですよ。根回しはもう終わらせています。ほぼ確実に全ての国が承認してくれるはずですから」


と、言って自信たっぷりに頷いて見せたのである。

そのジェームズ皇帝の仕草と言葉にテイルは、


「…根回しって…。いつの間にそんな事したんですか?」


と、言ってジェームズ皇帝に尋ねたのである。

これにジェームズ皇帝は、


「陛下がアメリカで我々と首脳会談を行った後ですよ。カリフォルニアの日本暫定政府に向かわれている頃からNATO本部に到着する直前までね。アメリカの外交能力を総動員して根回しを行いました」


と、言ってテイルに説明したのであった。

さらに隣から松本総理が、


「それにテイル陛下が我々の元に到着される前にジャン殿下が我々のところに来て根回しをされましたからね」


と、言ってテイルの後ろにいるジャンに目を向けたのである。

この言葉を聞いたテイルは松本総理に続く形でジャンを見て、


「え!?ジャンってそんな事やってたの!?」


と、言ってジャンに向けて叫んだのである。

これにジェームズ皇帝が、


「ええ、そうです。…実を言うとジャンをテイル陛下に任せたのは後付けの偶然です。本来なら日本政府に根回しを行った後テイル陛下をエスコート、日本政府との会談後は手応えの悪い国へ向かい直接交渉をさせるつもりでした」


と、言って詳しい説明を行ったのである。

するとこの説明を聞いたテイルが、


「…なんで予定が変わったんですか?」


と、言って問い掛けるとトーマス博士が、


「…まあその、ちょっと重大なアクシデントが発生しましたもので…」


と、言って目を伏せたのであった。

この様子を見たテイルが、


「……あぁ、トーリアのあれですか…」


と、言ってどこか遠くを見る目をしたのである。

これにジェームズ皇帝が


「ええ、それです。その補償というかなんというかでジャンをテイル陛下に預ける事にしたのです」


と、言ってジャンをテイルに任せた経緯を話したのであった。

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