会合前
会議場に到着したテイル達はその会議場のどの席に座るかで迷う素振りを見せようとしていたところでジャンがテイルに、
「テイル陛下、あそこに父上とトーマス博士が、そして一つ開けて松本総理と十倉寺司令がいるのでそこに行こう」
と、言ってテイルにジェームズ皇帝とトーマス博士、それに松本総理と十倉寺司令の近くに向かうように話したのである。
それにテイルは、
「わかった、そうしよう」
と、言ってジャンの言葉に従ってジェームズ皇帝達の元に歩いていった。
その途中でテイルはジャンに、
「…ねぇジャン、さっきから思ってたんだけど」
と、言って話し掛け、これにジャンが、
「…?なんでしょう?」
と、言ってテイルに聞き返したところでテイルが続けてジャンに、
「なんか私に敬語で話すのが辛そうだからタメ口で良いよ?」
と、言って自身に対して敬語で話さなくて良いと伝えたのであった。
この発言を聞いたジャンは、
「…いいのか?」
と、言ってテイルに確認したのである。
この念押しのような確認にテイルは、
「いいよ。だって今も苦しそうに話してるじゃない。それなら苦しくない、疲れない話し方してくれる方が助かるもの」
と、言って改めてジャンに疲れない口調で話すように伝えたのであった。
この言葉を受けてジャンはようやく、
「…それじゃ遠慮無く…、あー、疲れた!やっぱり堅苦しい言葉は使わないに限るな!」
と、言ってテイルに普段どおりの口調で話し掛けたのであった。
これにテイルは、
「…それがあなたのいつもの口調ですか。わかりました。…さて到着しましたか」
と、言ってジャンの普段の口調を確認するとジェームズ皇帝達の近くに到着した事を小さく呟いたのである。
そしてテイルはジェームズ皇帝達に、
「すいません、少し遅くなりましたかね?」
と、言って声を掛けたのである。
これにジェームズ皇帝は、
「いや、大丈夫です。まだ参加者達が集まりきっていませんからね」
と、言って応じるとテイルが、
「それは良かった。ところで一つお聞きしたいのですが…」
と、言ってジェームズ皇帝に話し掛け、これに続けて、
「…私達はどこに座れば良いんですか?」
と、言って周囲を見回したのであった。
テイルのこの質問にジェームズ皇帝は、
「そんな事でしたか。それなら問題ありません。我々アメリカと日本の席の間を開けていますからな」
と、言ってその方向に目を向けたのである。
それに続いて目を向けたテイルは、
「…あぁ、あの席ですか。わかりました、それでは…」
と、言ってジェームズ皇帝に示された席に座ったのであった。