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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達
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政府専用機内にて その二十

テイルの言葉に松本総理は、


「天敵ですか。だからこそ同盟軍は極東方面を、日本を先に滅ぼそうとしたのかもしれませんな…」


と、テイルの言葉に反応してそう言ったのである。

これにテイルは、


「天敵だから先に滅ぼす、ですか。なんというか私達と魔王軍みたいな関係ですね…」


と、感想を言って、続けて、


「…それでは陸軍と空軍を全滅させた同盟軍はすぐに日本に侵略してきたんですか?」


と、言って松本総理に尋ねたのである。

これに松本総理は、


「いえ、さすがに投入した兵力を三割失った状態では攻め込めないと判断したようで三日間は部隊の再編成を行ったようです」


と、言ってテイルの質問に答えたのであった。

この答えを聞いたテイルは、


「三日ですか。…三日で立て直せたんですか?」


と、言って松本総理に続けて尋ねていったのである。

この問い掛けに松本総理は、


「そこは無理矢理にでも立て直したようですよ?後の調査でわかった事ですが、ヨーロッパ、インド、東南アジアの各方面に配置していた部隊をモンゴル軍と交代させて、それで日本攻略軍を編成したようです」


と、言ってテイルの問いに答えたのである。

この答えにテイルは、


「…そう言えばモンゴル軍には海軍がいないんでしたっけ…。だから防衛部隊と交代させられたと言う事ですか」


と、言って松本総理の答えにうんうんと頷いたのであった。

そんなテイルに松本総理は、


「おそらくそうだと思います。そうして部隊の再編成を終わらせた同盟軍は遂に日本に向けて進軍を開始しました。ただその時にはすでに日本脱出船団は九割以上が日本を出発しており残っていたのは最後の船団と同盟軍の足止めを行う海軍だけであり、その最後の船団も同盟軍が現れる直前に出発出来たので残る日本政府と日本軍の作業は同盟軍を足止めしながら最後の船団をアメリカまで逃がす事だけになっていました」


と、言って説明し、一度息を整えたのであった。

これにテイルは、


「…そしてその戦いで海軍は兵力を半数近くを失いながらも無事に船団をアメリカまで送り届けて海軍自体もアメリカに辿り着いた、というわけですか…」


と、言って軽く溜め息を吐いたのであった。

そんなテイルに松本総理は、


「そのとおりです。そうして無事アメリカに辿り着いた船団と海軍とで今の状態に繋がっているのです」


と、言って日本陸軍と日本空軍が全滅し日本政府と日本国民、そして日本海軍と日本宇宙軍がアメリカにやってきて亡命政府を立ち上げるまでの話をほぼ終わらせたのであった。

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