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多元世界戦記 ~テイル奇譚~   作者: 篠原2
第一章 外交とかつての仲間達
103/502

政府専用機内にて その十二

遅くなりました…。

ごめんなさい…。(土下座)

テイルの言葉を受けて松本総理が、


「わかりました。話を続けます」


と、言って話を再開させたのである。


「ソウルに向けて北上を続けた陸軍と空軍はソウルの手前で防衛態勢を整えて待ち構えていた統一朝鮮軍と激突、四時間に及ぶ戦闘でこれを撃破するとソウルに進軍、ソウル市街を完全に破壊すると次は統一朝鮮王国首都、平壌に向けて進撃を開始しました。…そしておそらくこの辺りで中華、ロシア、モンゴル各国も朝鮮王国に援軍の派遣を決定したようで先行偵察部隊の報告には平壌に少数の中華、ロシア、モンゴル各国の部隊と統一朝鮮軍の全軍が集結していると報告されたようです」


松本総理はこう言ってさらに話を続けようとしたのだが、テイルが、


「ちょっと待って下さい。中華、ロシア、モンゴル各国か援軍を派遣したって言いましたけど少数ですか?なんで大部隊の派遣をしなかったんですか?」


と、言って松本総理に尋ねたのである。

この質問に松本総理は、


「…はっきりとは言えませんが、おそらく我々の日本脱出作戦に気付いてその阻止に動こうとしていたのではないかと思われます」


と、言ってテイルの質問に答えたのであった。

この答えを聞いたテイルは、


「…それで援軍を少数にしておいて日本攻撃部隊に戦力を多く出した、という事ですか?日本軍もそうですけど同盟軍も無茶しますね…」


と、言って松本総理の言葉への感想を話したのである。

これに松本総理は、


「…戦争ですからね。ある程度はなんでもありの状況でしたから。…ところで話を続けても良いですか?」


と、言ってテイルに続きを話す許可を求めたのであった。

これにテイルは、


「お願いします」


と、間髪入れずに答えたので松本総理も、


「了解です」


と、一言答えて続きを話していったのである。


「同盟軍が我々の真の作戦に気付いたと判断した陸軍と空軍はこれまで以上の勢いで平壌防衛を行っている同盟軍に襲い掛かり、少なくない被害を出しながらもこれを撃破すると平壌市街の徹底的な破壊活動を始めて同盟軍の増援部隊を引きずり出そうとしました。しかし同盟軍は平壌を見捨てるかのように部隊を出してきませんでした。これを見た陸軍と空軍は事前の話し合いで決まっていた北京攻撃の為に平壌を離れて中華本土に進撃を開始したのです」


松本総理はそう言って話を区切ると十倉寺司令に目を向けたのである。

その十倉寺司令はただ黙って目を瞑り、静かに松本総理の話す言葉に耳を傾けていたのであった。

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