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11 戦闘開始の掛け声

 入学式の会場であるコロッセオような場所に着くと、俺と同じくらいの年頃の少年少女が続々と会場入りしていた。


 「では、私はこれで失礼するよ」


 「ああ、ありがとうな。ルミナス先生」


 「感謝」


 ここまで付いて来てくれたルミナス先生は教師用の席があるためここで別れることになる。

 先生を見送ったあと、俺とソフィアは2つある入り口のうち、『戦闘力に自信のあるもの』という貼り紙のある方から会場に入っていった。


 中に入ってからしばらくすると、ステージの目の前に出た。ステージの上には新入生が整列している。思い思いの装備で並んでいる彼らの中に学生服(・・・)を着ている者が何人もいた。男は学ラン、女性はセーラー服だ。どの制服も同じデザインなので出身校は同じなのだろう。周りと比べて直立不動で一糸乱れぬ隊列、日本人らしいがかなり目立つ。寮母さんが言っていた編入生達とは彼らのことだろう。


 式が始まるまで時間がありそうなので俺の持っている杖について説明しておく。

 長さ145cmの円柱状、円の直径約3cmとかなり太め。密度が高い為に重く、それでいてしなやかな魔樫で出来ている。

 これを武器職人に注文したときの顔は今でも忘れない。こんなものかとバカにしたような表情だった。しかし、届けられた杖はかなり歪んでいたのでしっかりと返品の理由を記した手紙を添えて返品した。職人はショックを受けたらしく、一ヶ月後に作り直した杖を幾つも送ってきた。そのうちの何本かは使えそうだったのでそのぶんの料金を払い、残りは返品。その後も月に数本送られてきている。めったに壊れることはなかったが念のために10本は常備するようにしている。


 時間になったらしく、観客席の一番上に誰かが立った。その下の席には在校生らしき生徒達と新入生もいる。新入生は『戦闘力に自信のないもの』の貼り紙があった入り口から入った生徒達だろう。

 さて、一番上の席に立った人物は着ていた上半身の衣服を脱ぎ去り、その膨れ上がった筋肉を見せつけるようなポーズをとった。


 「新入生諸君!ようこそ!アルティミア学園へ!学園長として!歓迎する!」


 『!』のタイミングでポーズを変えながら開式の挨拶を済ませた学園長はステージの上にいる俺達に呼び掛けた。


 「戦闘に自信のある者達よ!君達にはこれから、この闘技場で戦ってもらう!」


 「ルールは簡単だ!現在、ステージには100人の新入生がいる!戦闘可能なものが10人以下になるまで戦い、休憩をとってから残った者達で戦ってもらう!武器や魔法、スキルの使用は認めるものとする!試合中はステージの外に影響がでないように結界が張られる!この結界は受けたダメージの代わりに精神力で受ける用になっている!体力=精神力ではないので注意するように!ステージから出て、地面に体が付いても失格とする!降参した者を攻撃した者には厳しい処罰がある!」


 「それでは、構えよ!」


 「入学式、総合的戦闘力検査を開始する!!!」

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