第4話
殿下の私室にて。
「・・・で、殿下。なんの用ですか?」
「ただの注意だ。学園に行くためのな。」
殿下は小さく笑う。
「1つ、お前がギルドマスターと騎士ということがばれないこと。
2つ、シンリの龍族としての力を使わせない、使わないこと。
3つ、連れて行っていい従魔はシンリを除いて5名まで。ただし、1日に5名というだけなので次の日は入れ替えていいぞ。
4つ、物を壊すな、壊させるな。
5つ、誰も殺すな、殺させるな。以上だ。」
「・・・わかった。」
「あと、お前たちはギルドで雇った私の護衛ということで学校に通わせようと思う。」
「はあ!?お前の護衛は嫌だ!」
「妾もいやです。」
「私のことが嫌ならシンリの護衛として行けばいい。」
「シンリなら別にいい。」
「シンリ様なら喜んで。」
2人は即答だった。
「お前ら、そんなに私のことが嫌いか?」
「「虫より嫌い(です)。」」
これもまた即答だった。
「・・・理由は?」
「うざくて、キモイからです。」
「そもそも人間が嫌い。」
ミアはともかく、ハクオウは致命的だった。
「ミアは分かったが、ハクオウ、お前はこれから学園に行くのにそれで大丈夫か?」
「・・・お前や大人よりマシ・・・だと思う。」
「はあ・・・もういい。今日はもう帰れ。明日編入手続きを行うので従魔5人もつれて来いよ。」