第9話
更新が遅くなってすみません!!
読者の方にも、原作者の零月様にも!!
葉月
「・・・シンリはどうするんだ?」
「我か。我はこの口調を変えることはしないよ。変えるとしたらハクオウの従魔としてしなければならないときだけだな。」
「そうか・・・まあいいだろう。ただお前を聖龍ということは誰も知らない。だから、気をつけろよ。」
「心配しなくていい。シンリにつっかかってくるやつがいたら僕が追い払う。」
「お前がやると殺してしまうだろう。だから私はその心配をしているのだ。」
「・・・ソンナコトシマセン。」
顔をそむけながらそう言う。
「何故、かたことなんだ。・・・話を戻すがお前たちと私が同じクラスになることはまずない。」
「・・・権力ですか?」
「いや、権力の問題じゃなくてだな。私が魔法をうまく使えないところにあるんだ。お前たちは魔法得意だろ。だからお前たちはSクラス。私はAクラスになるんだ。」
「・・・僕はお前の護衛なんだよな。それでいいのか?」
「お前が嫌だといったんだろう。それに私は魔法を使うことは苦手だが、武術に関しては得意だからな。」
「僕にも勝つことができないのにですか。」
「お前と一緒にするな。お前以外には負けたことはない。」
「それにしても貴方、魔法使えなかったのですか・・・。王子は全員魔法が得意だと思っていましたが、あなたは無能なのですね。」
ミアが冷たく言い放つ。
「なんとでも言え。魔法はシェシィーの方が得意なんだよ。」
「王女がですか・・・。」
「「殿下は妹君にも負けるのですね。」」
ヒィスとツヴァイもミアに乗っかって言う。
「・・・はあ、お前たち今日は入学手続きをしに来たのだろう?ここでずっと話していていいのかい?」
シンリは時計を指し示しながら殿下へと聞く。時計は8時56分を示していた。
「・・・シンリ、ハクオウ。急ぐぞ!」
「何故急ぐ?」
ハクオウは走りながら殿下へと問う。
「今日は手続きをするといったろ。9時から入学試験があるんだ。」
「僕、聞いてない。」
「言ってなかったか。でも、お前なら大丈夫だろう?」
「大丈夫だけど、面倒くさい・・・帰りたい。」
ハクオウはぼそりとつぶやいた。その言葉を聞いたシンリは
「ハクオウ、これが終わったら我と一緒に出掛けよう。」
「ほんとう?」
「ああ。」
「みんなを連れて行ってもいい?」
「いいよ。」
「なら、頑張る。」
それを見て、微笑ましく思ったシンリはハクオウの頭を優しくなでた。