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$公爵令嬢は寮母 共通① 黒き月は何も照らさず


――人々が寝静まり、静寂たる真夜中に狼の遠吠えが聞こえ目が覚めた。

いつもはこんな事がないので、とうとう私の村にもおりてきたのだと悟る。


「……ふぁ」


どうせ人里にまでは来ないだろうし、さっさと眠ろう。


「おはようございますお嬢様」

「ええ」


メイドは私の固い髪をダイヤのクシでといたり、体についた埃を拭う。

一通りの身支度をすませて水晶の鏡で確認する。


私の両親はミューン人、プルテノ人で私はハーフ。母は銀行で通貨に加工されるレアメタル体質なのでそれが遺伝した。


「おはようパパ、ママ」

「ああおはよう、ミュルディナ今日も可愛いな」

「ミュルディナちゃん、明日のお誕生日どこに行きたい?」


母の体はいわば膨大なプリペイドである。すり減る分は鉱物を食す事よってふえるのだ。

しかし私は父の遺伝で普通の食事をしなければならない。


「それにしてもプルテノ人の場合、鉱物はそのまま蓄積するものだが、ミュルディナは消化できるなんて不思議だなあ」

「まさに私たちの愛の結晶ね」


――ドサッ、外で何かが倒れる音がした。


「なにかしら?」


使用人が確認から戻り、父に報告する。


「どうやら旅人が倒れていたようだ。これも何かの縁、保護して差し上げよう」


■■


「かっこいい……」


男は長い銀髪で整った顔をしている。

年の近い男、しかも美男など初めてみるかもしれない。


エキスパンディアは公爵家だが妻である母の星とは仲がよくない為、喧騒を避けながら田舎暮らしだったからだ。


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