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ζ宝石姫の冒険 共通① 邪魔な存在
今より16年前、宝石でできた惑星アンヴァート・オブ・ジュエリットで大公の家に娘が生まれた。
父は大地の石を食み、宝石を作り出すジュエリット族。
母親は宇宙全体の通過であるコエマドゲルポ硬貨を作り出すプルテノ族。
双方の力を継いだ姫はリトプスと名付けられ、とても慈しまれる。
しかし、彼女の10才の誕生日にある事件が起きた。
父親である大公が拐われ、行方知れずとなったのである。
星に住むものは皆、宝石を作り出す力を持つ。
その為、プルテノやジュエリットは等しく惑星マージルクスの狩人から狙われるのである。
星の中では神の庇護により安全だが、外は管轄外であり助けに出られない。
先代の弟が当主をつとめるウィークネス家が新たな大公となる。
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それから6年の月日がたつ。
「誕生日おめでとう」
「おめでとう」
リトプスは16才の誕生日を迎え屋敷では盛大にパーティーが開かれていた。
私の従兄のベルターが恋人であるアスリルと参列している。
彼と彼女は魔法学園のクラスメイトで、学園のあるドゥーブル・フランポーネ星は転送装置があり、安全に通えるのだ。