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Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
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第四夜 天使の裁き 22

深い深い海の底のような瞳が、野絵の一言で光を灯すのを見たような気がした。



(士音君って、ほんとに優しい人だなぁ)



「それから市ノ宮先輩!」

「な、何…?」


野絵の手当てが終わった士音は、今度は真砂に向き直り強い口調で叫んだ。

思いがけない言動に一瞬、真砂は怯む。



「市ノ宮先輩もいくらベテランとはいえ、女の子なんですから無理はしないで下さい!必ずオレか詩歌を呼んで下さいね!」

「お、女の子…?」

「そんなに華奢な体で、何かあったらどうするんです?頼りないかもしれないけど、男のオレも呼んで下さい」

「さ、佐山くぅん…!!うん、分かったわ。今度からそうする!!」


顔中真っ赤にさせて、真砂は士音を食い入るように見つめる。



(やっぱ、この子可愛い!!絶対欲しい!!手に入れる!!!!)

(…よほど怖かったのかな?良かった、間に合って)



「んじゃ、役者も揃ったしそろそろ帰りますか」


海風が気持ちいいのか、詩歌は思いきり背伸びをすると、夕空を仰ぐ。

気が付くと、一番星が煌々と光り輝いていた。




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