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Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
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第四夜 天使の裁き 16

「はい、なんとか…」


力無く笑うと、青い顔をした詩歌と目が合う。

いつも優しげなその瞳は、不安げに揺れていた。



「お前、砂だらけじゃないか!」

「大丈夫です。ちょっと転んだだけですから」

「こんな砂だらけで大丈夫な訳ないだろう。どこかケガとかしなかったか?!」


優しい口調に再び涙腺が緩みそうになってしまう。

必死にこらえ、無言で立ち尽くしている野絵の肩や背中を詩歌は軽く叩いてやる。

一通り汚れを落とすと、詩歌は鋭い目付きで真砂を睨んだ。



「エンゼル!お前何してんだよ?!これじゃあ脅迫だぞ?!」

「…フン、その女が気に食わないからやった。それだけだ」

「気に食わないって…ツッキーは大事な仲間だぞ?!やっていい事と悪い事の区別位つくだろ?!」


いつもより強い口調の詩歌に責められ、真砂はつまらなそうにそっぽを向く。



「………大事だと思ってるのは詩歌だけだろ」

「何っ?!」


拗ねたように呟く真砂に詩歌は一層声を荒げる。



「ま、まあ成城先輩!私ケガもしてませんし、もう大丈夫ですから…」


事を大袈裟にしてはいけないと思い、口を挟んだ野絵だったが、詩歌の怒りは収まらないらしく、さらに真砂を追い詰める。





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