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Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
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第四夜 天使の裁き 13

(でも、それでも…)



「泣けよ!早く泣きわめけ!!」


真砂の指に力が入る。



「助けでも呼んだらどうだ?!ククク、誰も来ないだろうけどな!」

「…っ、良かった…」

「あ?!」


野絵の意外な一言に真砂は思わず、力を緩める。

チャンスとばかりに野絵は横に大きく体を傾けると、指から逃れるようにその場に倒れ込んだ。



「…かはっ、…はぁ、はっ…」


いきなり酸素が肺に入ってきたのでうまく空気が吸えず、たまらず咳き込む。

倒れた拍子に口の中に砂が入り、土の味が広がった。

体が自由になり、思わず涙目になる。

今頃になって恐怖で体が震え出してきたので、自分で自分の体を抱き締めた。



(怖い、怖い怖い怖いっ!…でも!!)


溢れ出てくる涙を拭おうとしたのだが、真砂に無理やり腕を引っ張られ起こされる。

再び対峙する形になり、深紅の瞳に睨み付けられ心臓が早鐘のように鳴った。



「あ?!良かったってどういう意味だ?!」

「……魔法じゃなくて…、自分の言葉で、ぶつかってきて…くれたから」





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