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Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
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第四夜 天使の裁き 12

だけど今は違う。

詩歌の真っ直ぐな瞳を見れば、彼の思いがひしひしと伝わってきた。

彼がどれほど仲間を欲していたか、魔法の事を真剣に考えていたか…。


なのに彼女は嫉妬の感情に負けて魔法を使った。

どうでもいい理由で魔法を使った事に、野絵は憤慨していたのだ。



「……醜いですって、このアタシが?!」


わなわなと体を震わせ、真砂は小さく呟く。

瞳に笑みはもう無く、声はかなり低音になっていた。



「もう一回言ってみろ……、このブス女ぁあっ!!!!」


頭に血が上った真砂は荒い口調で叫ぶと、躊躇無く野絵の首を掴んだ。



「…っ?!」

「お前みたいなブス女は泣きわめいて許しを乞えばいいんだよ!!クククッ、ほら泣けよ!ブス!!」


すっかり豹変してしまった真砂に野絵は危機感を覚える。

口調はまるで変わってしまい、先程のような品のある雰囲気はどこにも無くなってしまった。




(まずいっ、禁句だった…?!)


力はそんなに入ってないと思うが、それでも息苦しい。

首という滅多に人に触れられない場所に指があると思うと、恐怖で体が震えた。





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