表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
66/124

第四夜 天使の裁き 9

「先輩…っ、何を…?!」


真砂が叫んだと同時に天使の瞳が開く。

ガーネットのような瞳は白目がなく、宝石のように硬い。

綺麗さを通り越して恐ろしさを感じ、野絵は恐怖で体が震え出す。

腕に巻き付いていた鎖が音を立てて動いたかと思った刹那、野絵目掛けてものすごい速さで飛んできた。

当然避けられる訳もなく、あっという間に鎖が体に巻き付いていく。



「きゃああぁっ!!!!」


体中に金属の冷たい感触が走り、身動き出来ない程、負荷がかかる。



「ウフフ、いい光景。どう?これでも怖くない?」

「何でこんなこと…っ?!」


顔を歪め、非難する野絵を満足そうに見つめる真砂。



「体感してもらおうと思ってってさっきも言ったでしょ?もう忘れちゃったの?おバカさんねぇ」

「…っ、先輩は私のこと嫌いなんですか?!」


身体中にのしかかる重さに耐えられず、膝をつく。

その様子を見て、真砂が薄笑いを浮かべゆっくりとこちらへと近づいてくる。

背中に悪寒が走り、汗が体中を伝っていくのが分かったが、不思議な事に野絵は逃げたいとは思わなかった。




「嫌いよ、あなたなんて大っ嫌い!!」

「どうして…?!」

「どうしてですって…?!アタシは醜いモノが大嫌いなの!!近くに寄りたくもないし、触りたくもない。吐き気がするわ」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ