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Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
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第三夜 天文学部、設立?! 32

「仲間…?違うでしょ」

「は?お前何言って…」

「詩歌はあの子の力が欲しいだけ。待ち望んでいた力だもんね」


肩にかかった長い髪を振り払うと、少女は目の前まで歩いてくる。

いきなりネクタイを掴まれかと思うと、彼女は至近距離まで顔を近づけてきた。



「利用するだけしたら捨てるの?」

「…エンゼル、いい加減にしないと怒るぞ」


鼻と鼻が触れそうな距離。

傍から見たら誤解されそうなシチュエーションの中、二人共口先では笑っていたが、瞳は微笑んではなかった。



「もしあの子が拒んだとしても、それを受け入れたりはしないのよね?」

「それは……」


言葉に詰まる詩歌の表情を、エンゼルと呼ばれた少女は楽しげに見つめている。



「まあ、でもぉ。本人の意思ってヤツは必要よね?嫌々戦わせても可愛そうだもの」


不敵に笑うとエンゼルは一歩後退り、後ろで手を組んだ。



「エンゼル、余計な事はするなよ!」

「余計な事って何よ。先輩として後輩を可愛がるのは当たり前でしょ?詩歌が好きにするんならアタシも好きにするわ」


彼女は身を翻すと、ステップを踏むような軽い足取りで扉へと向かった。






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