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Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
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第三夜 天文学部、設立?! 18

深く考えるより先に足が勝手に動いていた。


野絵を取られたくない、誰にも。

もう彼女を失うなんて事は絶対に―――…。



「オレは野絵を…」


大事な事を言いかけた時、野絵と目が合った。

アメジスト色の意志の強そうな瞳に見つめられ、士音は言葉を失ってしまう。

体が石のように固くなってしまい、指先がうまく動かせない。



(何で?大事な言葉が出てこない…)


喉の奥がヒューヒュー鳴り、言葉を続ける事が困難になってしまう。


「あのさ、そういう事は二人の時にやってくんない?一応俺もいるんだし」


微動だにしない士音を見兼ねてか、詩歌が明るい口調で間に入る。



「若いねー、お二人さん。見ちゃいられんよ」

「成城先輩だってまだ若いでしょ」

「そう、俺は花も恥じらう16歳!皆が羨むシックスティーンボーイ!そして青春真っ只中の魔法使いさ!」


何故か得意気に人差し指を天井に向かって突き上げると、満足気に頷く詩歌。

良く通る声が室内に響き渡り、再び沈黙が訪れた。



「二人共!そこは拍手する所だろう!!」

「えっ」

「…あー、この人頭大丈夫?」


士音が心配そうな瞳を野絵に向ける。





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