表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
30/124

第三夜 天文学部、設立?! 8

放課後、今日は急ぐ理由も無いので、野絵はゆっくりと帰り支度をしていた。

一人、二人と教室から人がいなくなっていく中、士音の周りだけは祭り事でもあるかのように賑やかで、一向に帰る気配がない。



「士音君、電車通?駅まで一緒に帰らない?」

「春海ってばズルい!私も一緒に帰りたい!!」

「あたしも!あたしも一緒に帰るー!」


テンションの高い女子に囲まれ、士音は困りながらも帰るチャンスを窺っているようだった。

野絵が助け船を出そうか迷っていた時、一人の少女が野絵の後ろから呟いた。



「…馬鹿みたい」


辛辣で冷たい口調だった。

野絵を始め、士音や女子達の動きが止まる。


彼女は歩く速度を緩めず、そのまま教室から出ていってしまう。

ふわり、と花のような残り香だけがその場に漂った。



「な、なにあれー?!ムカつくー!!」

「あいつ、君島いすみとか言ってたっけ?ちょっと可愛いからってカンジ悪いよね!」

「そうそう、昨日もさー…」


女子特有の悪口タイムに入りそうだったので、士音はその隙に音もなく教室から出ていく。

廊下から野絵にこっちに来るよう手招きしているのが見えたので、軽く頷きバッグを手に持つ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ