表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lunatic gift ~蠍座の死線~  作者: 蒼森 あめ
第二章 月に叢雲 花に風
108/124

第五夜 強襲 23

悲鳴が途切れ、何かが砕けるような音が耳に残り、純子が絶命したのを悟る。

恐怖で固まってしまった野絵が恐る恐る目を開けると、そこにはもう人の姿を保っていない純子が血だらけになって倒れていた。



「あ…ああ、あ…純子ちゃ……う、うわあぁあああーーっ!!!!」


今度は野絵が発狂する番だった。

ほんの数分前まで自分に笑顔を向けていてくれていた純子が、今はもうぴくりとも動かない。

得体のしれないモンスターがいきなり学校に現れて、純子や他の生徒達の命を奪ってしまった。

現実を受け止められない野絵は、強いショックで呆然と立ち尽くす。

体中の血の気が一気に引いてしまったのか、指先まで氷のように冷たい。

呼吸が上手く出来ず、荒い息だけが鼓膜に響く。


そんな彼女を見逃すわけもなく、アメーバはゆっくりと野絵の背後に回った。



「純子ちゃ…な、なん…何で、何で…」


思考回路が上手く回らない野絵は、異物が自分を標的にしてることさえ気付かなかった。

涙だけが意思を持っているかのように、とめどなく溢れ出す。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ