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SIN  作者: まかり
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プロローグ

プロット道理に書けないかもしれないけど頑張りますb

応援よろしくお願いします。

深夜、首になった会社を見上げなから私は下らない思考に没頭していた。


「いつから間違っていたのだろうか?」


そんな答えのない疑問が私の中から浮かんでは消えていく、数刻の時が過ぎた後考える事を諦めた私は鈍色の決意を胸に自身の人生に区切りをつける事を決意し目的の場所に脚を運ぶのであった。

視界に入ってくる色とりどりの電灯がついた店がまるで私を嘲笑っているかのようにその身を点滅させていた。


子供の頃、『努力をすれば今は報われなくてもきっと後には報われる』とか、『頑張った分だけ人は成長する』とかよくそんな言葉を親から掛けられていたのを覚えている。

だがくだらない小中の義務教育を終え、高校で他人とのコミュニケーションの実態を知り、大学でお偉いさんのあしらい方を覚える・・・・私的な感想であるがコレが私が送ってきた20年と少しの日々である。

不幸だとも思わないし別段幸福とも思えない人生、就職した会社はろくに休みをくれなかったがこのご時世は仕方ない事だったのだろう。


話を戻そう、些細な事だろうが、もしも『努力した分だけ報われる』のだとしたならば私は『いつ』報われるのだろうか?死んだ後か、数十年後か。

この場合の『報い』とは『幸せ』を指している言葉、幸せは人によって尺度が違う。最初から幸せな家庭に育った人間は現状を幸せと認識することが出来ずに更なる幸せを目指して邁進する。また家庭が貧困であったり、片親だったりするとその状態を改善しよう、もしくは自分が大人になった際に絶対にそうならないようにしようと自身を高めようとする。


だが私はそのどれもに当てはまらないカテゴリーに居た。

いや違う。他に道は幾らでもあった筈なのに私は『諦めて』しまったのだ、『成功』歓喜を知らない人間がそれを目指して邁進するなど土台無理な話なのである。


踵がアスファルトの床を叩くたびに高い音がビルの中を反響してゆく、9階と別段普通のビルより少し高いか同じくらいのビルが密集しているこの地帯ではそうそう死に体した体は見つからないだろう。

死ぬなら穏やかに死にたいと思っていた時期もあったが今はコレといった死へに対しての希望も渇望もコレと言って思うところはない。

思いを伝える友も同期も恋人も居ない。

思い残すことも何もない。

錆び付いて扉のあちこちが変色した扉を押し開けて外の空気に触れた開放的な空間に身を委ねる。


「これで晴だったのなら良かったのだがねぇ」


ふと呟いても空の天気は生憎の曇、まぁ天気によってこの後の行為に支障をきたす事は無いだろう。

塀に脚を掛ける、塀の上に登る。

深呼吸をして体を落ち着かせて



ゆっくりとその身を空に投げた。



SIDE ???


「コレで丁度3000万か・・・・」


幾ものモニターが壁に散在しすわり心地が良さそうな腰掛け椅子に座りながら一人の人間が思案していた。

この数十年にわたってこの国の人間の自傷率、自殺率は急上昇このまま行けばこの国は間違えなく滅ぶだろう。


「まぁ私には関係のないことだがね」


そう言って私は懐からタバコを取り出すがふと手を止めて、物思いに耽る。

だがしかし、このままこの自殺の流れを放って置けば間違いなくこっちの仕事にも支障がきたすのは目に見えている。別次元に飛ばすっていうのはまるで現実感がない、と言うか面倒くさいし一人ひとりにそんな待遇してたら此方の身が持たない。かと言って似たような所に送っても同じようにさっさと自殺してさようならするだけだろう、要は彼奴等は自分のいる世界に愛着が持てないのだ。・・・・・愛着がもてない?

ニヤリと口角を持ち上げて今思いついた案を再検討するがコレと言って不都合はない。


「なるほど、コレなら問題無いだろう、加えて面倒くさくない」


やはり私って天才。

はそう嘯きながらゆっくりと椅子から立ち上がり。


「では不謹慎かもしれないが3000万人目の記念すべきあの子を呼ぶかね」

そういって人間はゆっくりと下準備にとりかかった




読んでくれてありがとうです

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