君は美しい光だった
目を覚ませば、父さんと母さんが泣きながら、抱きしめてきた。
さっきまで、リリシアが座っていた丸椅子が置いてあり、父さんに聞く。
「リリーはどこにいるの?」
そう言えば、父さんと母さんが首を傾げる。
「リリーって誰のことだ?母さんは知ってるか?」
母さんも首を振り、カイルはポカンとした。
…どう言うこと?さっきまで、彼女は居たのに…。
カレンダーを見ると年も月も変わってなかった。
「カイルが起きたって、本当か!!」
エリオットが僕を見るなり、膝から崩れ落ちた。
「カイル、本当に生きていたんだ」
エリオットらしくなく、大泣きをしていた。
「エリオット、僕は生きているんだよ。あと、リリーは知らない?」
エリオットは泣きながら首を傾げた。
「誰?夢でも見たんじゃ無いか?けど、安心した。三ヶ月間眠っていたから」
エリオットが僕を抱きしめながら、言った。
…三ヶ月前!?
三ヶ月前はリリーと初めて森にあった日だ。
扉がノックされ、父さんが僕の部屋に出て行った。
僕の部屋の扉が開いたら、見覚えのある、僕の主治医だった。
検査を色々とされ、治らないと言われていた病気が治ったことに奇跡だと言われた。
…違う。リリーのおかげなんだ。
数週間で外出許可をもらったので、僕は森の中に行くことにした。
リリシアと会った川のところに行くと、水浴びをしているリリシアが居た。
「リリー!?」
『カイル!ふふっ。元気になってよかったです!私は先に逝っているから、カイルはお爺さんになるまで来ちゃダメですからね?』
いつもと同じ、悪戯めいた緑色の瞳。
カイルは涙が溢れ、何度も頷いた。
『ふふっ。カイルのことはいつも見守ってるからね。バイバイ』
そう言ったら、彼女は姿を消して、僕は泣き出した。
…ありがとう、リリー。僕も愛しているよ。
「君の美しい光だったよ」
この物語は病を持っている青年と精霊王女の末娘の恋愛。




