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母の言葉

 今日はいつもの森では無く、精霊界の図書館に居る。

 ピクシーが森にいるので、今日一日ここにいても大丈夫。


…あ、あった。


 私が手に取ったのは、光魔法で魔力過多をなくす魔法。

 上から、手が伸びてきて、私が持っていた本を取られた。


 上を見上げれば、セレナ様が立っていて、私が持っていた本のタイトルを見ていた。

 そしたら、眉を顰めて本棚に戻した。


「セレナ様、ちょっと!!」


 そう言えば、圧を出してきたので、私は黙った。

 こんな美しいのに、圧をかけてきて怖いのだ。


「リリー、今、何を読もうとしたか、分かってます?」


「うん、分かってるよ!」


 セレナ様は溜息を一つ吐いて、私のことを鋭く見つめた。


「あなたが村の人々に会ってるのは知ってます。あの、カイルと言う少年のためでしょう?人間は私たちに何をしたか知ってますよね?」


 その言葉に私は黙ってしまった。


「セレナ様には、関係無いでしょ!私は私なりの道を進むから!」


 トンっと押しても、ビクともしない。


 セレナ様は呆れて、図書館を後にした。

 その後ろ姿は悲しそうな不安そうな哀愁が漂っていた。


 私はさっきの本を手に取り、本の内容を読んだ。数回、数十回と繰り返し見ていたら、暁となっており、私は森に戻る。


…ごめんなさい。セレナ様、私はカイルのために命を使いたいです。


「ピクシー、お疲れ様。そして、さようなら」


 そう言えば、ピクシーは驚いたような感じがした。


『どうゆう…』


 言いかけた途端、私の後ろに誰かが立っていた。

 振り向けば、セレナ様が立っていた。


「セレナ様…、ごめんなさい。私は悪い子です」


「そうね」


 そう言われ、私の何かに傷が入った。

 

 未練が無い訳ではない。

 お姉様やお兄様達とずっと楽しい会話をしたかったけど、そうすれば、また、カイルが死んじゃう。


「でも、あなたは一回決めたことは曲げることはないんですよね。あのカイルっていう人はあなたを守ってくれた精霊だったのですね。私より、早く逝かせたくありませんが、私はあなたの意思を尊重します」


 私の頬を優しく撫でながら、セレナ様は言う。

 私は涙をグッと堪えて頷いた。


「ありがとう、ございます!そして、さよなら」


 私は転移魔法で村の門に転移した。


…カイルを絶対、治してみせる。

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