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後悔

 あの夢から、数日が経った。

 私はあの夢から村に行くのを避けた。


…また、あの悲劇を起こしたくない…、でも。


 カイルの笑顔、カイルの意地悪そうな顔、カイルの口元が緩んだ笑顔。

 全てが昨日のことのように鮮明に思い出せるとの同時に、胸が高鳴る。


「ピクシー、村に行っていいかな?」


『もちろん、いいけど…。大丈夫なの?』


 ピクシーが不安そうに言うが私は笑って頷いた。



 いつも通り、返送して、転移魔法で村の門まで行き、村に入れば、いつもよりも増して、騒がしかった。


「リリシア!!」


 エリオットが近づいてきて、私は首を傾げた。


「何かあったのでしょうか?」


 そういえば、エリオット俯き、中々言ってくれない。

 カイルのお父さんが来て、その言葉が衝撃すぎて、私の頭は時が止まる。


「カイルはここ数日間、目を覚めてないんだ」


…え、え?目が覚めない?何で?じょ、冗談だよね?


 口が思うように動かない。


「そ、れって、カイルさんは、どう…、どうなる、の?」


 カイルのお父さんは目を瞑り首を振った。


「衰弱していって、いつか死ぬんだ」


 それを聞いた時はなぜか、頭は冷静だった。


「あの、カイルさんの様子を見に行っていいですか?」


 そう言えば、彼のお父さんは頷いた。



 いつもの家、いつもの部屋について、私は彼の姿を見る。


 痩せ細っていて、いつもより青白で、脈も弱かった。

 微かに上下する胸や力なく垂れた手は骨まで浮き上がっていた。


…え?こんなに魔力が多かったっけ?


「あの、薬とか飲んでますか?」


「はい、魔石を粉にしたものがいいと医者が…」


…ああ、そうゆうことね。魔力過多か。


 魔力過多は普通、人間じゃ無く精霊がなるもの。

 治る方法は光の精霊が命を代償にするかだ。

 

…カイルのためにはこの命、惜しみないよ。


 私が報われなくてもいい、カイルが幸せになってほしい。

 昔のように私のせいで死んではたまらない。

 

…カイルが死んだら、私もその後を追うから、安心してね。


「また、明日も来ます」


 私はそう言って、村を後にした。

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