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精霊の涙

 いつもの森に戻り、木の上でうとうとと、船を漕ぐ。


 私は光の精霊で、カイル達が居る村の光を保たないといけない。

 近いほど、光は強くなり、遠くなるほど、光は弱まる。

 なので、私は必然的に森で寝ないといけない。


 瞼を閉じ、私は眠る。



 目を開ければ、大きいお城と柑橘系の色の屋根に白色の壁の家が並んでいる。

 人の気配は無く、所々に赤い液体がついていた。

 匂いを嗅いでみれば、鉄が錆びたような異様な匂いだった。


…もしかして、血!?


 私は石煉瓦の道を通っていると、叫び声が聞こえた。

 それは女性特有の甲高い声が聞こえた。


 私は風魔法で声の主の方へ向かった。


 そこは酷い有様の光景だった。


 騎士達が精霊と戦い、鈍い音がその場に響く。

 精霊の苦痛の叫び、精霊の怒りの叫び、人間の怒りの叫び、人間の命乞いの叫び。


 何もかもが鮮明に聞こえた。


 私は屋根の上で腰が抜けた。


「な、んで?また…」


 殺されたはずの精霊が私に近寄ってくる。


『あなたが人間と仲良くするせいで!!』


『あなたが悪いのよ』


『精霊の掟を破るの?』


 ある精霊は目をくり抜かれる、ある精霊は耳をもぎ取られ、ある精霊は羽を奪われていた。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」


 私は謝ることしかできず、泣きながら謝っていた。



 勢いよく起き上がると、曙だった。


「はぁ…、はぁ…。あ、あ…」


 私の目から涙が溢れ出す。


…これは精霊狩りで亡くなった、精霊の悲しみ?


 精霊狩りの頃は私は生まれておらず、その一年後に私は生まれた。


『リリー、大丈夫!?』


 私の異変に気づいた、ピクシーが私の側に駆け寄る。

 私は頷き、笑った。


 その笑顔は痛々しかったらしく、ピクシーは私の肩まで来て、側を離れなかった。


…私はどうすればいいんだろう。

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