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雨の街と花束

作者: 檸檬

雨の名を持つ街


天を指すあの大きな手


水平線のように伸ばされた手


雨に濡れゆく千羽鶴 


水鳥達が流れるように飛んでゆきます


川を流れて、山を越えて、あの海へと空へと


言葉にできない気持ちを込めて


色とりどりの折り紙は折られたのでしょう


黒く染らぬ雨をいつまでも


季節に染まれ


翠雨、青雨、緑雨、白雨、、


遠くわたしの街には


百日紅や千日紅の花にも雨が降ります


桃色や紅色の雨粒のフリル


風にそよぐ金魚


祭り囃子


雨に濡れた踊り子達、


ヒマワリの髪飾りに黒髪


鮮やかな袖をはためかせ


雨を弾くようにヒマワリ元気に咲いています


音楽と鳴子と照明に雨粒が光って響いてきます


わたしはただ眺めています


その煌めきを


ただそこにある雨の中の光命を


見えなくなった花束


それでも


わたしの心にも何かが咲いたみたい


雨に香る花束


光の花がゆれていた


わたしはただ眺めていただけなのに


光の命がゆれていた


わたしは何もしてはいないのに


わたしはただそこに居ただけ


季節に染まる雨の街で


光る花束 


見えなくなっても確かに在った


わたしの心にも何かが咲いたみたい


雨に香る花束


花の光命に照らされて
























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