4話 ー12聖王神と前世ー
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前世の俺って…どんな感じだったんだろ。
まあ、この世界でまた生まれ変わった。
これも、神のおかげかな。
「どうした?アレク。」
「父さん…何でも無いよ。」
そういや、12聖王神ってやつ?
聞いたことあるんだ。
前世ってやつかな…どうなんだろう。
まあ、考えても仕方ないし、
今日は家に帰って寝よ。
「アレク!避けろ!」
避けきれなかった。足が斬られたんだ。
足に激痛が走る。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
「戦うぞ!」
父さんがそう言った。
その時は、時がスローモーションになった。
あ、此処で死ぬんだ。とか思ったけど、
違うみたいだし、一体何が何だが。
前戦では父さんと襲ってきたやつが戦ってる。
兄さんは、隙を狙っている。
母さんは、俺に治癒魔術をかけた。
死にたくは無いな。どうせなら…
"あの子"に会いたい…
「ーーー!ーーク!アレク!アレク!」
母さんが俺の体を揺さぶる。
やめてくれ…気持ち悪い…
俺の記憶は、此処で途絶えることとなる。
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…死んだ?
母さんや父さん、兄さんが泣いている。
やっぱり死んだのかな。
「……アレク?」
…え?
「"おい!アレクが起きたぞ!"」