表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
同い年  作者: yukko
48/81

依頼

西川主任が山田浩子を呼んだ。

就業時間内なのに、食堂で話をしたいと言う。

食べている人は居なくて、居るのは食堂で働いている人だけだった。


「西川主任、お呼びですか?」

「山田ちゃん、悪いな。呼び出して。」

「いいえ。それで何かありました?」

「あのな、新人さんのことやねんけどな。」

「はい。」

「あの子、山田ちゃんと田口さんに仕事押し付けてるように見えるんや。

 どないなんや?」

「そんなことはありません。

 済みません。余分なことを……お気に掛けて頂きありがとうございます。」

「山田ちゃん、押し付けは無いんやな。」

「はい。」

「ほんなら、なんでなんや? 

 あの子、お茶を出す時にわざわざ呼びに行ってるやろ。

 山田ちゃんか田口さんを…。」

「……はい。」

「それは、なんでや? 分かるか?」

「あの……お当番やからです。」

「お当番?」

「お茶当番やから、呼びに来てくれはります。」

「それ、ホンマか?」

「はい。本人が毎回言いますよって……。」

「それをしてエエと言うたんか?」

「いいえ。」

「何も言うてないんか?」

「はい。」

「山田ちゃん、嫌なこと言うけどな。

 今は山田ちゃんが係の女子社員で最年長や。

 導くのが山田ちゃんの立場やで。」

「はい。」

「もう導いてくれる先輩はおらん。

 山田ちゃんが導くんや。

 そやから、一遍、ゆっくりお茶の意味を教えてやって、な。

 頼むわ。」

「はい。」

「山田ちゃんでアカンかったら僕から話すさかい。」

「そんなこと、主任に話して頂くのは申し訳ないです。」

「いや、相手さんによってはな……僕の方からがエエかもしれん。

 けど、一遍だけ山田ちゃんから話したってや。

 女の子同士の方がええかもしれんから……。

 嫌な役割を頼むけど、山田ちゃん、頼むわな。」

「はい。」


西川主任は頭を下げて「頼むわな。」と言った。

山田浩子は出来るとは思えなかったが、やるしかなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ