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同い年  作者: yukko
33/81

新入社員

4月1日に入社した新入社員が研修を終えて配属されてきた。

弥生ちゃんが退職した後の仕事を引き継ぐために新入女子社員が1人、係に配属された。

川口君の仕事を引き継いだ金沢さんから、仕事を引き継ぐのは現場担当の小野さん。

小野さんの現場を担当するために新入男子社員が1人、係に配属された。

配属された新入社員は2人とも高卒だ。

2人とも可愛くて……弥生ちゃんと二人で「可愛いね。」を連発していた。

特に高卒の男の子は、私と朝の挨拶をするだけでも顔を真っ赤に染める姿に、周囲の大人たちは口々に「可愛いなぁ~。」と言っている。

ただ、女の子とは世代間のギャップを感じている。

私や弥生ちゃんは「気が付いた者が()()。」のが当たり前だった。

でも、新入社員の女の子は私や弥生ちゃんが忙しくしていても「先輩、お茶当番ですよね。」と促す。

お茶当番はフロアで決まっていて、順番に行っている給湯室の清掃などで、お茶出しは「お茶当番」には含まれていなかったのだが……彼女が来てから「お茶当番」に含まれてしまった。

弥生ちゃんも私も「しんどいけど、今はそうなんやね。」と話し合っている。


「佐藤さん、可愛い子やけど……忙しい時に『お茶当番ですよね。』って……

 私、仕事を教えながら、雑務も佐藤さんに負担がないように私が……。」

「弥生ちゃん、雑務は全て私がするから!

 ストレスはお腹の子に良ぉないわ。」

「社内便を取りに行ったり、コピーを頼まれたら取ったり…

 備品の補充とか…今までやったら、仕事の手が空いてたら…阿吽の呼吸で。」

「うん。けど、今からの子は違うんやわ。しゃーないって……

 弥生ちゃんも中堅女子社員になったんや。世代間のギャップやね。

 しゃーないわ。若い子に合わせんと、ね。」

「はい。」

「それよりも弥生ちゃん、赤ちゃん大丈夫なん?

 何よりも赤ちゃん第一やで!」

「はい。……いっつも気に掛けてくれはってホンマにありがとうございます。」

「うちの同期と同じやねんよ。

 同期も妊娠してな。弥生ちゃんより早よ出産すると思うわ。」

「そうなんですか!」

「うん。無事に生まれてきてほしいなぁ…。」

「そうですね。」

「弥生ちゃんの赤ちゃんも!」

「ありがとうございます。」


「手が空いてる佐藤さんがして!」と思う時は度々あった。

その度にモヤモヤする気持ちは否定できない。

何故なら、佐藤さんは忙しくしていないからだ。

でも、それが今の子の常識であるなら、それを否定してはならない。

モヤモヤしても自分の心の中で消化するしかない。

そして、それは男性陣にも思っていたことだったと気付かさせてくれたのは、紛れもなく佐藤さんだ。

忙しくしていても「山田ちゃん、コピー3部。」と言って渡される。

渡した本人は「今直ぐにして貰える。」と思っている。

それを知っているから自分の仕事はそのままに、コピーを取りに行く。

心の中では思ったこと「自分でしてぇや。」は口に出来なかったし、これからも出来ない。

これから先は変わるのだろうか?

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