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同い年  作者: yukko
27/81

カレンダーと免許

年末の最後の会議で毎年の恒例がある。

会議の最後に関連会社と会社のカレンダーを貰えるのだ。

勢い良く手を挙げ「会社のカレンダーが欲しいです。」と言うと、西川主任が………。


「山田ちゃん、カレンダーが欲しい。と言うよりも!

 彼を作りなさい。」

「えへへ……そうですよね。

 けど、主任、私は来年の私の部屋のために!

 カレンダーが欲しいです!」

「しゃーないなぁ……。このカレンダーは山田ちゃんの部屋のために!

 山田ちゃんに婿入りさせよ。」

「ありがとうございます!」


大爆笑だ。

去年から、このやり取りのような気がする。

そして、何故だか山本さんが発言した。


「大事件です。」

「何か起こったんか?」

「はい。係長。山田さんが運転免許の取得を考えています。」

「なんやって!」

「ホンマか? 山田さん?」

「はい。

 ……山本さん、地獄耳ですねぇ。」

「運転……自転車か?」

「中野主任、自転車やないです! 自動車です!」

「自動車……。」

「大事件ですやろ。こりゃあ……1号線、大渋滞でっせ!」

「え? 山本さん……。」

「いや、1号線だけやないで。御堂筋もや!」

「えらいことですやん……。」


隣で弥生ちゃんは吹き出していた。


「なんで、免許の取得を考えたん?」

「はい。係長。

 実は、先日、同期の橋口君の車に乗せてもらったんですね。」

「うん。それが?」

「橋口君の運転、カッコ良かったんです。」

「?」

「バックするときですね。助手席の背もたれに腕を置いて?なんて言うんやろ?

 えっと……カッコ良くバックするんです。」

「それが……カッコ良かった?」

「はい。大川さん。」

「みんな、してるよ。」

「えっ? そうですか?」

「うん。」

「山田さん、助手席に乗ったの初めてやったりして……。」

「山本さん、鋭いですわ。」

「初めてやったん? ホンマに?」

「はい。後ろしか乗ったことないんです。」

「え? 誰の運転?」

「父です。」

「お父さんの運転しか乗ったことないん?」

「はい。」

「橋口………あの程度でカッコ良かったって思われて徳やな。」

「山田ちゃん、運転……お父さんはどない言うてはる?」

「エエって言うてくれてます。

 ただし、車は凶器になるさかい。とは言われました。」

「お父さんがそない言わはったんやな。頑張りや。」

「はい! 中野主任。 御堂筋が大渋滞にならへんように気を付けます。」

「その前に人を轢かへんように!やろ。」

「済みません。石井さん人を轢かへんように気を付けます。」

「山田さん、余分なことを年末の最後の会議でみんなして言うて……

 嫌な気分やったと思うけどな。

 みんな心配してる。

 山田さんが運転することを心配してるだけやから……

 パワステが出てきたから女性でも運転出来るようになった。

 パワステが出る前はハンドルが重たかったから……

 女性に運転は難しかったんや。

 けど、今は難しくなくなった。

 それでも、どうしても2秒やったかな?

 男性よりも遅れるって言われてるんや。

 今の男女の身体的な差や。

 それを踏まえたうえで気を付けて運転してほしい。」

「はい。係長ありがとうございます。」

「まぁ……その前に試験ですけどね。」

⦅そうやの? 試験あるんや……。ありがとう。川口君。⦆

「そうやな、まぁ頑張りなさい。」

「はい。」


年明けに免許を取得するために動くしかなくなったとも言える会議になった。

有言実行のために!


⦅助手席………乗ったこと無いんか………。⦆


川口秀樹はそう思った。

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