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同い年  作者: yukko
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川口秀樹の独り言

去年の秋だった。

大学から付き合っていた恋人に振られたのは……。

東京と大阪、別れるのも仕方ないと思った。

東京の大学で知り合って、彼女は東京で就職した。

僕は実家がある大阪に帰った。

僕が一人っ子だからだ。

関西を拠点にする会社を希望した。

彼女にとっては嫌なことだったのだろう。

大阪弁を大学では話さないようにしていた。なんとなく……。

就職して直ぐに彼女から「結婚」に話が出た時、僕は「まだ考えられない。」と答えた。

それが決定打だったのかもしれない。

その後のことは共通の友人から聞いた。

彼女は22歳で結婚したそうだ。

別れて直ぐに見合いして結婚したのだと聞いた。

その話を聞いた時、なんとなく「22歳の別れ」を思い出した。


⦅そう言えば、あの歌も22歳で別れて見合いするんやったな。⦆


そう思った。


あれから、想い出さないことが全くなかった訳ではない。

仕事を覚えるので夢中だった入社直後。

そして、職場での人間関係を構築するために努力した日々。

その日々の中で、想い出すことが少なくなっていった。

もしかしたら、そのくらいの想いだったのかもしれない。僕の想いは……。

彼女に別れを告げられて当然だったのだと思うようになった。


何故だか、会社で4年先に入社した山田さんのことを揶揄うようになった。

いつからかは分からない。

揶揄うと、その時の山田さんの反応が可愛いと思うようになっていた。

僕と同学年だけど、僕は4月生まれだから24歳。

山田さんは3月生まれだから23歳。

異動したら、もう会えないのだと思うようになった。

確定ではないが、大卒は2年後に本社勤務になる。

最初の2年間は支社もしくは工場勤務、そして2年経ったら本社勤務になる。

その後はどこに行くのか分からない。

もしかしたら、もう会えなくなるかもしれない。


⦅会われへんのは……嫌やな……。⦆


あの主任のセクハラは無くなったように思う。

もう二度と、身体に触れさせたくない。


⦅異動したら……あの主任……から、守れなくなる。⦆


それは嫌だと思った。

もう、あまり時間がない。

この気持ちに名前を付けられるのかどうか……それを……僕は……知りたい。

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