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わいは、豚である  作者: 愛雌 雄
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Why 花楓殿のいない世界①

Why 花楓殿のいない世界①



急ぎ空中へジャンプ。

地上300mほどから辺り一帯を見渡すが、男たちの乗ってきた車はどれも似たようなもので、しかも大量にあるから花楓殿の居場所はわからない。

ならば耳だ、4km 今までの最高では花楓殿を助けた時の4km先まで拾える音で周りの音を聞く。

少しの悲鳴でもあれば、わかる、はずだ。

しかし……。


口をふさがれているのか、何も聞こえない。


俺は絶望した。

自分の注意力の足りなさに。

長年の怠惰な生活、その報いがこれだろうか。


そのとき、警察車両が一台、ここへ来る。

誰かが通報したのだろうか、わいは、また捕まるのだろうか。


満身創痍だった。

あのとき、天狗になっていた。 自分ならヤクザにでもなんにでも勝てると考えていた。

バカだった。


警察者の中からは一人の男。

でも、ここで捕まるわけにはいかない。


「すまぬ! わいには使命がある! 今すぐ花楓殿を救わねば! 無礼を許せええ!」


そういって警察から走って逃げようとしたとき、その男は俺の名を呼んだ。


「耕太郎さん!」


はっと我に帰り、その警官のほうを見る。


見覚えのある、爽やかな笑顔だった。

しかし、その頬には焦りの汗が見える。


「耕太郎さん、私です、高田です。 通報を受けました、何があったんですか?」


「あ、あぅ、た、たか……」


あ、焦るな! 怖がるな! 他人だがこの人は助けになってくれる! しゃべらなくては!!


「こ、ここで、こ、……」


な、なんで! ちゃんとピンクのタイツは着ているのに! どうしても勇気が出ない!


「しっかりしてください!! 大変なんでしょう!? 女の子が大人数の男に誘拐されたと、それをあなたが助けようとしていたとの通報です! 我々には情報が足りない。 彼女を救えるのは貴方だけなんです!」


すると、するとその時、出なかったはずの勇気が少しだけ湧いてきた。

心が落ち着き、口が自然に開く。


「……彼女を誘拐したのは郷田という男でござる! やつは、言い草や見た目からヤクザや暴力団のものであることは確実! 以前拙者が打ち破った男、郷田長龍の復讐とのことだ!!」


「……よく話してくれました。 郷田の名はここらでは有名なヤクザとして知られています。 すでにアジトも割れています。 我々が向かいますので、どうか安心してください」


「拙者にも戦わせてください!」


「……残念ですが、一般市民をそのような危険な場所へ向かわせることは……」


そこで俺は瞬間的なスピードで高田殿の拳銃を奪い、自分の頭へ撃つ。

跳弾、玉は空高く舞い上がり、俺の目の前に落ちた。

それを拾い、鉄の球を握りしめる。

俺の手のひらにはゴマ粒のように縮められた球だけが残った。


それを見て高田殿は小考。

顔を上げて言う。


「本当は、警官から拳銃を奪うのはご法度です。 いったいどんな技があるのか知りませんが、貴方なら、大丈夫そうだ。 何だか信じられませんけどね。 今のは見なかったことにします。 あなたは勝手についてきたことにします。 ……責任は、私が取ります」


「……感謝する」



第七話「Why 花楓殿のいない世界①」


わい、花粉症で瀕死状態。

このまま活動を続ければ死ぬことも考えられる。

持っている仕事をすべて机に置き、寝ます(^O^)/

明日も夜投稿です。 ガチで花粉しんどいっすね……。

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