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リス夫はあの子に餌を届ける

 一匹のリス――リス夫はひまわりの種を口の中に放り込んでいました。手を休めることなく、次々と口の中に放り込んでいきます。自分の分だけでなく、あの子の分の餌も確保しないといけません。

 あの子に好かれたいという思いが強く、たくさんのひまわりの種を届けてあげたいのです。

 頬がパンパンに膨れ上がったところで、ようやくリス夫は手を止めました。これだけあれば十分です。

 リス夫はあの子の住処へと急ぎます。全速力で走り、ものの数分で住処に到着しました。あの子は寝床で横になっていました。

 リス夫はあの子の側に近づき、ひまわりの種を吐き出しました。あの子は立ち上がり、じっとひまわりの種を見つめます。

 リス夫が“食べていいよ”と言うと、あの子はニッコリと微笑み、頬にキスをしました。

 リス夫とあの子は寄り添い、一緒にひまわりの種を食べたのでした。

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