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出会い
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、何処行くの?」
妹は悲しそうな目で俺を見つめた俺が何処かへ行ってしまうと思っているらしい。
ただの買い出しなのに。
「今日のご飯を買ってくるんだよ。お父さんのお金が入ったからね♪じゃ、行って来る。」
俺は妹に手を振った。
「行ってらっしゃい!」
妹は泣きながら手を振りかえしてくれた。
泣く必要なんか、無いのにな…と思いながら家を出た。
その時は、俺は13。
妹は11。
まあ、しょうがない年頃だろう。
ここは、巨大な雲の上に存在する雲上国 ペティシエ。
世界をまとめる王と力を操る神々がいて、この星を守っているらしい。
この国には、貴族と呼ばれる位の高い人達から下民までいる。