表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/30

この世界。

入院してから二週間が経過した。今日は退院の日だ。

特にやることもないので退屈だったが、祐奈さんとイチャイチャしたり、

お母さんと美羽と面会という名のおしゃべりをしたりでなんだかんだ楽しかった。

祐奈さんと会えなくなるのは悲しいので、あとで連絡先を渡しておこうと思う。

 

今俺はものすごく緊張している。

だってーしかたなくない??転生してから初めての外なんだよ!

でも外に出るために外の常識をを調べたので、この世界のことを整理しておこうと思う。

今は2025年3月。俺が前世で死んだ年と一緒だ。

しかも、ここは剣と魔法のファンタジーの世界!ではなく、男女比がバグっただけの普通の世界だ。

国の名前や星の名前、歴史など前世と全く同じなので、ここは平行世界であると仮定した。

唯一違うことを挙げるとすれば、あの事件だ。

1946年男性だけにかかるウイルスが発見された。

発見されたころにはもう遅く、世界全体の男性の数が20分の一まで減少した。

その後、政府は男性保護法を制定し、男性を政府で管理した。

これだけ聞けば普通のことに聞こえるかもしれないが、この法律がまぁ恐ろしい。

男性は小屋のような部屋に閉じ込められ、射精をむりやり強いられ絞られる。

ようは、種馬扱いだ。

このことが国民に露呈し、男性保護法は廃止になった。

新しく、結婚強制法なども制定されたが、男性側の自由を奪うものだとして廃止になり、

その後、結婚した人数により支援金がもらえる結婚支援法に落ち着いた。

この一連の出来事による男性の傷は大きく、多くの男性が心を病んでしまう結果となり、

年々男性の数は減っている。

今の男女比は1:30とされているが、男女比1:1世代とその子供の関係により、

60代以上の男女比は1:10ほどなので今生まれてきている子供の男女比は1:100ぐらいだ。

また、これらの影響でほかにもたくさんの法律ができた。

男性を生んだ人には支援金が与えられる男性支援法であったり、

男性には男性保護官をつけるのを親の義務とする、男性に向けての犯罪行為は

一律無期懲役である、というような新男性保護法などが制定された。

今の世界は前世の俺からすれば息苦しいのだが、ありがたくはあるので

30年前に転生しなくてよかったーと思うようにする。


「大翔君お母さんが迎えにきましたよー」

「わかりました今行きまーす」


ついに外だ!といっても車で家に帰るだけなので外と言っていいかは微妙である。

そんなことを考えながら、祐奈さんに連れられ病院の出口へと向かう。


「大翔君!たった二週間でしたがとても楽しかったです!また会いましょうね!」


いつもの笑顔と違い、引きつっている感じがする。

こんなにも想ってもらえてるのかと思い、うれしくなる。


「祐奈さん連絡先交換しませんか?」

「え?????ほんとですか?????」

「はい!プライベートでも会いたいと思ってだめですか?」

「全然だめじゃないです!うれしいです」

「これって浮気に入るかな、、」(ボソ)

「何か言いました?」

「何でもないです!さあ行きましょう!」


喜んでくれたってことでいいのかな?複雑そうな顔してたけど

高校生と社会人だといろいろまずかったかな?





「さぁはるちゃんこの車に乗って!」

「ありがとう母さん!祐奈さん短い間でしたがお世話になりました!

また連絡しますね!」

「は、はい!」


見えなくなるまで祐奈さんに手を振る。なんか名残惜しいなー

そういって俺は窓を閉める。

窓から外を見ようと思ったのに想像以上に窓が真っ黒だ。

こんなの有名人がのってるくるまか犯罪者を送る車でしかみたことないよ!!

まぁ希少度でいったらおなじぐらいだから当たり前と言えば当たり前なのだが、、、

当分外はお預けになりそうだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ