閑話①
~鷹司祐奈視点~
大翔君が退院をしてから三週間が経過した。
私は婚約者がいる身でありながら、いまだに大翔君と連絡を取り続けている。
ダメなことだと思いつつも、連絡を取るぐらいなら、、と言い訳をし、
やり取りを楽しんでいる自分に腹が立つ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
はると「今日もお仕事お疲れ様です。前おすすめしてくれた小説読みましたよ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
大翔君から連絡が届くと同時に自分の顔がにやけてしまっていることに気づきつつ、
なんて返そうかと返事の内容を考える。
「祐奈スマホを見ながら何ニヤニヤしてるの?」
やばい。お母さんにばれてしまう。そう思ったわたしはスマホをいそいで伏せる
「な、なんでもないよ。わたしそろそろ寝るね。おやすみー」
喋るとぼろを出してしまう可能性があるので急いで立ち去ろうとする。
「ちょっとまちなさい。」
急いで立ち去ろうとしたことを怪しまれたのかお母さんが私を引き留める。
「な、なに私もう眠いんだけど、」
必死にいつも通りのふりをする
「なにか隠してるわね。スマホ出しなさい」
私はばれたことに絶望しつつ、おそるおそるスマホを渡す。
「このはるとという子はだれ」
お母さんが冷たい表情で私にスマホの画面を見せる。
「この前退院した患者さんで、、、」
「患者にしてはずいぶんと仲がいいのね。小説なんておすすめしちゃって
祐奈自分が何をしているかわかる?あなたは婚約者がいるんだからこの子とは関係を断ちなさい」
私は苦虫をかみつぶしたような顔で答える。
「はい、わかりました」
急いで居間から立ち去り自分の部屋へと戻る
考えるのはもちろん大翔君のことだ。
こんな状況になってもまだ会えないかなと思ってしまっている自分もいる。
「どうせ最後なんだから最後ぐらい楽しんでもいいよね」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Yuna「大翔君も学校お疲れ様。今度その小説が映画化するらしいんだけど二人で見に行かない?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
少し送るのにためらいつつも結局は送信を押してしまう。
これはデートなんかじゃない、最後に話すために呼び出しただけ。
映画に誘ったのは、呼び出す口実。いきなり話があるとか言われても警戒してしまうと思うし、
「大翔君がすきな服ってどんなんだろう」
この時にはもう話さなきゃいけない話よりもデート内容を考えることで頭がいっぱいだった。
もう認めよう。私はあの子が好きで、これはデートだと
そしてこの関係が終わるさいごだと。




