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祐奈さんと話そう②


「お待たせしました。メロンソーダとアイスコーヒーです。」


届いたメロンソーダを一口飲む。雰囲気的にメロンソーダじゃなかったかも、

祐奈さんも一口アイスコーヒーを飲む。本当にきれいな人だなと俺は思った。

なんて切り出していいかわからず、戸惑っていると同時に、この状況を少し楽しんでいる自分もいた。


「祐奈さん、僕まだ祐奈さんと一緒にいたいです。」

「だから、前も言った通り私には婚約者がいるの」


祐奈さんの声は少し震えていた。


「なんでそんなまともにあったこともないようなやつのことを、」

「!?」


祐奈さんは驚いたような反応を見せた。


「やっぱり図星なんですね。さすがにちゃんとした婚約者がいる身でデートなんてできませんもんね。

本心で話してください!今だけは家のこととか婚約者のことも忘れていまだけは!」


そう俺が力強くいうと、祐奈さんは顔を両手で覆い、声を出さずに肩を細かく震わせて静かに泣いた。

俺はそっと祐奈さんを抱きしめ、気持ちが落ち着くまで静かに待った。


少し時間がたち、気持ちが落ち着くと祐奈さんは恥ずかしがりながら


「ありがとう」


と笑顔を見せた。





「前も話したかもしれないけど私は結構いいとこの出で、生まれた時から婚約者がいたんだ。

最初の方は私もラッキーぐらいにしかとらえてなかったんだけど、その婚約者とは五年に一度ぐらいしか会わなくて、会ったらあったで、まともに会話もしてくれないし、正直うんざりしてたんだ。

そんな時に大翔君と会って、これまた若い男の子の担当になったラッキーぐらいにしか思ってなかったんだけど、大翔君は他の男と違って、優しくて、私がふざけたこと言っても笑ってくれたり、突っ込んでくれたりして正直嬉しかった。

さらに退院するときには連絡先までもらっちゃってさらに喜んだ。正直、そのときから頭の中では

これはだめなことだってわかってた、けどその後も連絡取りあったり、電話したりしてその時にはすでに大翔君に惚れてたんだと思う。でも、男と連絡とってるところをあ母さんに見つかっちゃって、すぐに関係を断てって言われたんだ。だからあのデートは最初っからそれが目的だったんだよ、まぁ最後の思い出作りってのもあったけどね、、これが今回のすべて。聞きたかったことは聞けた?」


俺はじーっと祐奈さんを睨みつけながら目で訴えた。

「まだ本心を聞いてませんよと」


「わかった、わかった、本心を言うよ。」


祐奈さんは観念したのか真剣な表情でこっちを見ながら口を開いた。


「私鷹司祐奈は大翔君が好きです。これからも一緒にいたいです」


そう言った祐奈さんの表情はすごく真っ赤で、すごく照れているのがわかった。


「僕も祐奈さんが好きです。」


そうして俺は、テーブルから身を乗り出し向かい合って座っている祐奈さんにキスをした。

キスをされた祐奈さんはさらに赤くなってしまった。


「で、でもここ婚約者がいるのので、一緒にいることはできません。」


照れると敬語が出るのもかわいいななんて思いながら俺は覚悟を決める


「今から祐奈さんの実家に乗り込みましょう」


「え」


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