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祐奈さんとのデート③

「店員さーんもっと服もってきてくださーい

いいですねー大翔君これも似合ってます買いましょう」


今俺は絶賛着せ替え人形にされている。

こういうのって普通逆じゃない!?

彼女側がどっちの服がいいと思う?って聞いてくるもんじゃないの!

あと色んな人から注目されすぎて、もはやファッションショーみたいになってるじゃん


「ちょっと祐奈さんさすがに終わりにしない?注目されすぎて大変なことになってるし」

「あともうちょっとだけ」

「そういってからもうすでに一時間半たってるんだけど」

「まぁこんな機会なかなかないからねー限界まで楽しまないと」

「別にまた今度くればいいじゃないですか」

「そっか、そうだよね」


そう言った祐奈さんは笑顔だった。なぜかさっきまでの笑顔とは違う気がした。


「てか祐奈さん、こんなに服買ってお金大丈夫なんですかしかも全部僕の服だし」

「ふっふふ自慢じゃないけど男性専門病院に勤める人はエリートしかいないんだよー

男性と接点がある(兄弟や父親、婚約者など)なおかつ優秀なひとしかなれないってわけ

つまり給料ももちろん高いだからこんなに買っても大丈夫!」


この人が優秀ってこと忘れてたな

まぁ金があるからといって、俺にこんな服を買ってくれる理由にはならないんだけどね。

あとこんなにもらっても使う場面ないんだけどね


「じゃあ次は祐奈さんの服を見ましょう!」


祐奈さんの手をひっぱり男性コーナーから出る。


「わ、っわたし!?私は大翔君の服見れるだけで満足というかー、」

「そんなこと言ってないでこれ着てください」


女性コーナーの方に入り祐奈さんに似合いそうな服を渡す 


「めちゃくちゃ似合ってますよ超綺麗です」

「そ、そうかな」

「この服買ってくるので祐奈さんはここで待っててください」

「ちょちょちょっとまってさすがに男の人に払わせるわけにはいかないよ」

「さっき服を買ってもらったお礼です」

「だとしても、、、」

「じゃあ俺からのプレゼントってことで」

「あ、ありがとう」


少し照れながら言う祐奈さんの笑顔が俺の胸に突き刺さる。

今日目にしたすべてのものの中で一番尊いと思った。

いやいやまてまてまていくら一か月間ずーと連絡を取り続けていたとはいえ

プライベート出会うのは今日が初めてだぞ!

心の中でそう言い訳をするもほんとは自分もわかっている




デートも無事終わりそろそろ帰るかと言ったとき祐奈さんの方から大事な話があると言われた

もしかして告白!?なんて悠長なことを考えながら二人で公園のベンチに腰を掛ける

祐奈さんが重い口を開く。


「もうあなたとは会えません」


一瞬なにを言われているのかわからなかった

それと同時にまだ出会ってたったの一か月というのにここまで動揺してる自分自身に驚く。

なにも言わない俺に続けて口を開く。


「実は私婚約者がいるんです。あなたとはただの遊びでした。今日は楽しかったです。さようなら。」


そういうと祐奈さんはベンチから腰を上げ、走って駅の方へと向かう。

走っていく祐奈さんを見て呟く。


「遊びと言っていたのにどうしてそんなに悲しい顔をするんだ」


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