大翔の評価
~クラスの女子たち視点~
「ねえねみんな聞いた?新しくA組に男子上がってくるらしいよ」
「聞いた聞いたたしか山田大翔くんだっけ」
「いやーーたのしみすぎる」
「でも、一回も学校来たことないんでしょあんまり期待できないんじゃない?」
「男子ってだけで十分でしょ」
「それもそっか」
自己紹介後
「ちょちょちょちょっとまってなにあのイケメン聞いてないんだけど!?」
「しかもあの自己紹介やばすぎない!?」
「好きなタイプ一緒にいて楽しい子だってよ]
「楽しませるから付きあっってほしいーーー」
「ほんとばからし」
「相変わらず瑠衣は変わらないねーこの世界で男のことが嫌いな女子なんて瑠衣ぐらいなんじゃない?」
「はいはい」
「意外と瑠衣が一番最初に付き合っちゃたりしてね」
「そんなことがあったらあんたら全員に焼肉おごってあげるわよ」
「それにしてもあんな男子存在したんだ!」
「ほんとそれ本から出てきたみたい」
「みんな自己紹介の時放心状態になってたもんね」
「あんな笑顔みたらもつわけない」
「それな」
二日目放課後
「ちょちょちょちょっとまってみんなテストの順位みた、、?」
「みた、、いまだに信じられない」
「うちらの学校ってめっちゃ偏差値高いよね」
「しかもうちらに学年スポクラ抜いても三百人弱いるよね」
「その中で一位?うそでしょ」
「男子ってだけで需要ありまくりなのにさらに頭もいいなんて」
「しかもイケメン!!」
「てかみんあ昼休み抜け駆けしすぎ!」
「クラスの女子ほぼみんなお昼誘ってたよね笑全員逃げられたけど」
「てか瑠衣ーーあの人は他の男とは違うんじゃない?」
「た、たしかに、ちょっと気になるかもいやいやいやたまたまいい点数取れただけでしょ」
「たまたまで一位は取れないと思うけど、」
~速水瑠衣視点~
私の名前は速水瑠衣聖明学園高校三年生だ。
いきなりだけど私は男という生き物が嫌いだ。それは私の家庭に原因がある。
私には父がいる。多くの人が人工授精で生まれてくるため、珍しいことであり、同時に羨ましがられるものである。
が決して羨ましがられるものではない。
私の父には三人妻がいて、(男性は最低三人妻にすることが義務付けられてる)その中でも私の母は
他の二人と違い、恋愛結婚だったらしいのでかなり頻繁に父が家に来る。(週に二回程度)
ここまではかなり幸せなことなのだが、どうやら私の父は子供が嫌いらしく、
そばを通るだけで舌打ちをされたり、理不尽に殴られたりもした。
父が家に来ているとき、小学生までは部屋に籠らされ、中学生になってからは家を出されることも増えた。
家を出されたときは、友達の家に泊まったりホテルに泊まったりして過ごしていたが、
毎週友達の家に泊まるわけにもいかず、未成年なのでホテルにもなかなか泊まることができず、
公園のベンチで寝ることも少なくなかった。
だが決して母と仲が悪かったわけではないむしろ仲はいい方だ。
家から出されるときはいつも「ごめんね。。」と言いながらお金を渡してくる。
謝るくらいなら父に言ってくれればいいのになんて思うが、
結局母は父のことが好きなのだ。だから進言することはないし、殴っている父を止めることはない。
だから、私は男に対して盲目的にならないで済んでいる。
だから今回の男も同じだと思った。あんな自己紹介ぐらいじゃ騙されない。
そう思っていたが、初めて負けた、、男に、、、
うちの高校は頭いいし、一日勉強したぐらいじゃ200位にも入れない。
それが一位だ!毎日勉強することを当たり前にしていないと取れない順位だ。
あのひとは他の男とは違うかも。男嫌いの瑠衣が初めて男に興味をもった瞬間だった。




