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FPSゲーマーの転生先なんて決まってる!  作者: 栗飯


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88/102

87.一方その頃

「あれがガーディアンですか……」


特務機関の戦線に現れたガーディアンをモニター越しにアランが見つめる。現在、通信車両集まっているのは指揮を執るためにフリードとアラン、そしてこの通信車両を担当しているナンシーと留守番のリリーナだ。

そう、ナンシーは特務機関にいたのだ。学生時代から優秀だった彼女も特務機関では、ただの1兵士として頑張っている。

「苦戦していますね」

「リリー、どう見る?」

フリードがリリーナに話題を振る。

「んーと、」

(ゲームだとシールドは無限じゃ無いんだけどね)

「魔力が無くなるか、威力の高い一発でシールドを破壊するか。2択じゃないですか?」

リリーナはゲーム知識も混じえて答えた。


「しかし、今回我々で最も威力が高いのは……先程のロブの爆発ですかね?あれでも破れないとは思いませんでしたが……」

「集中砲火でも効果は薄いようだな」

「アランさんの言う通り、ロブの爆発は威力が高いですが、あれはどちらかと言うと広範囲に有効的なものです。ガーディアンのシールドを割るなら近距離のショットガンですね。特に後ろは脆いですよ、正面でも近付けば割れますし」

「なるほど!しかし、あれを近付くのか……」

3人は意見交換をしながら状況の打開案を探っていた。


ナンシーはそれを後ろで聞いていた。

(ちょっとちょっと、リリーナちゃん。なんでその2人と親しげなの?特務機関実働部隊の実質TOP2だよ!?しかもなんかフリードさんへの態度適当過ぎない?

しかもしかも、意見を求められてるし!)


「土魔術師で塹壕と氷魔術師で柱を立てれば、走って近付けますよ?」

「君の基準で離さないでくれよ」

「私ならですね、…………」

リリーナは自分がやるとしたらと作戦を話す。あっけらかんと言うが、アランはみんなの実力を知っている。ガーディアンまでは50m以上距離がある。柱が数個では足りないことは確実だった。特務機関でもそのレベルはそうは居ない。


「あぁ、リリーが出れればすぐなのに。そして俺も一緒に……」

「フリードさん、ダメですからね。諦めてくださいよリリーナ無しで考えてくださいよ!」

「む……

あ!?アラン、リリーはシンディやクレア、イエロー部隊しか知らんから基準が……」

「そこと比べられると他のもの達が可哀想ですね。よ」

フリードは2人の情報の齟齬を埋める。若干願望も混じっていたが。


「リリーナ、その人達は上位層の人達なんだ」

「え?そうだったんですか?でも、シアだってまだ若手ですよね?」

「シアについても天才が来たと話題になってるんだよ」

「へー、シアも頑張ってるんですね。あ、そういえばナンシーさんも氷魔術師で結構やれますよ?」

「え!?いやいや私は……(リリーナちゃん!?やめて!そんなに私を買い被らないで!)」

「でも、学生の時の氷壁、良かったですよ?」

「あ、ありがとう!でも、シアちゃんほどたくさんは出せないよ……」

ナンシーはリリーナに褒められ、満更でもない。


「ふむ、クレアとシア、ナンシーで道を作成、突貫はシンディって所か。ナンシー、出来る分でいい。やってくれるな?」

「ハッ!!もちろんです!(おぉー、フリードさんに命令されたー)」

フリードはリリーナさえ絡まなければ優秀である。ちょっと厄介なオタクであるだけ……


「んッ!?ね、向こうの戦場って第3と第4師団って言ったよね?」

「そうだぞ」

「望遠鏡あります?」

リリーナは望遠鏡を借りて、眼帯に当てる。レッドアイを知らなければ何をしているんだ?と言いたくなる状況であった。


「んー……(転々と動いてる敵がいる)、南側の戦況大丈夫ですか?」

「えっと…ッ!?向こうにも新手が出ているようです!!かなり被害が出てきています!敵はギャップと思われます!」

「ッ!?」

「私がいく(ギャップ、虚空(ボイド)だ。あの感じゲームよりも自在に動いてる。父さんの時代がゲームなんだ、幼女キャラだったギャップが成長して強くなってるってことは相当だろう。その証拠にかなり飛んでいる)」


「だ、だが、作戦がッ!」

「……いや、アリだ。ネームドが投入され、そもそも苦戦しているのなら、十分だ!行ってくれ!」

「はいッ!」

「じゃあ、俺も一緒に……」

「あなたはダメでしょッ!?むしろ、行くなら能力的に俺です!」

「む、アラン、お前もリリーに付いて行くのか?」

「も!じゃないですって、フリードさんはダメですよ!」

「時間がない!!アランさん、能力は?」

「【シャドウ】、影から影に移動できます。1人までなら一緒に移動できます」

話が逸れていた事にアランが気付き、罪悪感から無意識に敬語になる。

「では、急ぎます!手伝ってください!」

「了解ッ!」



______________



「こんなに攻められているとは…」

南の戦場に到着したアランは、ほとんど瓦解している状況を見て想定よりも深刻な事態だと驚いていた。それはリリーナも同様である。

「アランさんと一緒じゃなきゃ、間に合わなかった……(ギャップが想定以上だ)」


リリーナとアランはギャップの元へ来た敵援軍を撃つ。

(アランさん、かなり動ける。いい味方だ…)

(リリーナ……強い、本当に、フリードさんが惚れ込むのも無理もない)

2人は不意をついたこともあり、あっという間にギャップ以外のルンドバード兵をほとんど倒してしまった。


「くそっ!なんなんだッ!?」

「あっれ〜?なになに?新手ぇー?」

この場の残るルンドバード軍はギャップと報告していた分隊長のみでたった。

「おっと、あちゃー。今のギャップはそういう感じかー。残念だよ……

不意を付く性能と、とち狂ってるロリキャラが人気だったのに……」

「あぁん?なんだぁこの小娘はぁ?」


リリーナとギャップ(カーラ)はすぐ目の前で相対する。

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