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FPSゲーマーの転生先なんて決まってる!  作者: 栗飯


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78.なんで知ってる

その後はスムーズに合流。

とはならず、塹壕やら何やらで車両がノウレアに近付き切れないだとかトラブルを経て、やっと夕方に情報交換を行う運びとなった。


場所は遠距離通信機器が着いている援軍の車両で行う。流石に車両なので人数は限定されている。援軍代表は今回の指揮官であるアラン大佐。30代くらいだろうか?髪は少し赤っぽい茶色の髪が短めにセットされており、引き締まった鍛え抜かれた体格で、顔も少し中性的なイケメンだ。

さてはこいつ、モテるな。

こちらはフリードさんとクレアさん、そして私だ。


………うん。

アランさんからの視線。この子は誰なんだろう?と思っているのが分かる。

私が逆の立場でも絶対そう思うだろうから、しょうがない。険悪な感じは全くないが戸惑っている。それもフリードさんのせいだ。



ついさっきの話。

____

「よく来てくれた」

「フリードさん!通信が途切れていたので心配しました。ッ!クレアさんご無沙汰しております」

アランさんがビシッと敬礼をすると、その後ろにいる大勢の兵士たちも揃って敬礼をする。クレアさんも返すので、私も一応しておこう。


「久しぶりね。昔より強そうになったわね」

「ありがとうございます!」


アランさんは顔を綻ばせ嬉しそうに笑う。他のみんなもにこやかだ。アランさん達はみんな特務機関の仲間と言うやつだね。


「アラン、すまんが状況を共有したい。長官ともだな…」

「はい、であれば通信設備のある車両で行いましょう。こっちです!」

アランさんが先導し、フリードさんが着いていく。


「じゃ、後、クレアさんよろしくです...」

思わずいつものように来てしまったが、ここにいるのはみんな特務機関の軍人だ。私の出る幕ではないだろう。うん、クレアさんに丸投げしよう。


「あ、リリー、うーん...」

クレアさんが悩ましい顔をしている。


「いいから行って「リリー何をしてるんだ?早く来てくれ!」

フリードさんがデカい声で私を呼ぶ。いつの間にか、リリー呼びになってるし。


「いや、私は...」

「リリーは参加しないとダメだろう?ほらほら」

フリードさんは左手で私の背中を押し、右手でこちらですと案内されながらアランさんに着いていく。さながらボディガードのような、VIP待遇である。

特務機関のみんなの目が痛い...…

あッ、イーノスとロブだ。手を振ったけど、彼らは驚きのあまり口をポカンと開けて呆然としていた。


_______



うん、フリードさんが悪い。私は参加する気なかったのに、ただの厄介ファンになっている。


「それで、そのー、フリードさん?そちらの方をご紹介頂いても?」

アランさんは経験豊富な軍人だ。こんな見た目幼く、軍学校の制服を着た、正体不明の女の子でも、フリードさんの態度を見て丁重に話す。


「おぉ、そうか初対面か」

あぁ…嫌な予感がする…


「アラン、覚えておけ。こちらがリリーナ・ランドルフ。アルステリア帝国を背負って立つ、次世代の英雄だ!」

「ちょッ!?」

思ってたよりも、更に持ち上げられた紹介をされてしまう。

「フリードさん!?言い過ぎです!国を背負って立った覚えはありませんし、英雄じゃありません!」


「リリーナ・ランドルフ……」

アランさんはそんな事よりも驚きの表情でこちらを見ていた。

「まさか、レッドイーグル、シルヴァン・ランドルフの娘さんですか」

恐る恐るという形で聞いてくる。


「はい。初めまして、リリーナ・ランドルフです。シルヴァン・ランドルフは私の父になります」

改めて自己紹介をする。

アランさんは私を見つめた後意を決したように話し出す。


「私はアラン・フィッシャーだ、よろしく頼む。シルヴァンさんには新人の頃、お世話になっていてね。恩を返したいと思っていたんだ。何かあれば言って欲しい」

握手をした手はやはり大きい。特務機関は優秀な人ばかりと聞いていたけど、この人もその代表格なのだろう。父さんは特務機関所属だった。ここにいる援軍にもたくさん知り合いがいるんだろうな。母さんといい、父さんといい割と凄かったのかもしれない。


「ありがとうございます」

自己紹介が済んだところで、ノーステリアへと通信を繋ぐ。

モニターに映るのは、The仕事が出来る女って感じの女性、特務機関長官のテレーズ・アルノー。そういえば軍学校の統括ってことで挨拶してる姿は何度か見てるな。私は話したことないけど……

見た目は凄い若い。30代くらいの美人だけど、父さんの頃からなのだから結構な歳なのでは!?

あッ!?むしろ長官からしたら、なんだこいつってならない?軍学校所属だっただけで、正式な軍人でもない私。しかも何故か中央に座らされている。

...ヤバくない??

……結構不味い気がする。怒られるだけならいいが、処罰されてもおかしくないかも!?

逃げなきゃッ!



「リリーナ!!無事だったか!!」

私が席を立とうした時、予想外な声をかけられる。通信が繋がりこちらの姿も見えたのだろう。モニターを見ると凄く心配されていたような、安堵を浮かべている。

私、長官とは初対面だよね??あれ?

「……なんで知ってるんです?」

少しでも面白いと思って頂けれれば、

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