軍の目的
ラスク達は派遣でエリア3と言う場所に行くことになった
道中馬車にて
「あの、今更なんですけど、光明軍って何の為に戦ってるんですか?」
リュウはフィリスに問いかける
「最終目的はアスピラシオンの殲滅、その前に旧国の国王の保護、国王は先の戦いで拉致された、それと同時にギルシャナは滅びた」
リュウは驚いた
「光明軍ってギルシャナの軍だったんですか!」
やけに強い口調でリュウは言う
「あぁ、聖王国ギルシャナの精鋭部隊が光明軍だ、それがどうした?」
フィリスは、テンションの上がっているリュウを不思議に思い問いかける
「ギルシャナって2000年以上の歴史がある国で、龍魔族が唯一関係を築いてた国なんです
それで、小さい頃から行ってみたかったんですよ」
リュウはいつも以上にテンションが上がっている、横に座っているラスクはリュウを見て引いている
「龍魔族なのか君!懐かしいなぁ」
「懐かしいって他にいたんですか?龍魔の人が」
リュウは興味津々に聞く
「いや、行ったんだよ龍魔族の村に国王の護衛でついて行っただけだけど、不思議な場所だったなぁ」
リュウとフィリスはこの後も話の口は減らなかった
ラスクは、聞き飽きたのかリュウの肩によりかかり眠っていた
ラスクが起きた時辺りに木々は見当たらなかった、地面には砂が多くなっていて、草も少ない
二人は話終わったのか、眠っていた
ラスクは、馬車の窓から空を見上げた
「星がきれい…」
ラスクはさみしい目をしていた
「そうだろアイシャ…」
そう呟いて星を少し見た後、ラスクはまた眠った
「お、きろ」
「おきろ、ラスク」
リュウの声がした、うっすら目を開くと強い光が視界に入る、そして何より…
「あつい…」
ラスクは腰を素早く上げて呟いた
辺りに見えたのは一面の砂
そう、ラスク達が来たエリア3は砂漠地帯だったのだ
「こっからは、馬車で行けないから徒歩で行く」
フィリスの言葉を聞き、ラスクはだるそうだな顔をした
「あの…徒歩はいいんですけど、あついのは無理なんですけど…」
フィリスはラスクに顔を近づける
「暑いや寒いは精神的な問題、全然大丈夫、これは着とけよ」
フィリスは結構な精神論信者だった
この回答にはさすがのリュウも賛同できなかった
リュウたちには、白い布が配られた、完全にラスクはだるそうな顔をしている
「ま、とやかく言わずさっさと終わらせないと、本当に死んじまうからな」
ラスク達は、フィリスについて行った
かれこれ20キロメートルほど歩いた頃
「先客がいるようだな…」
フィリスは想定外の状況に呟く
「どうしますか?」
目の前に5人砂漠でつったってる人がいる
「一回話してみよう」
フィリスとラスク達は歩き出した
「ここで何してますか?」
フィリスはそっぽを向いてる、リーダーらしき男に問いかけた
「言えるわけ、な!!」
男がフィリスに目を移した瞬間驚いた
「こ、光明軍のNo.9…」
男は口を開けたまま閉じない
「お前、隣国のテラハの軍隊の二番隊隊長だったやつか?」
男は、金髪で腰辺りまでの髪を結んでいる
目は大きく、綺麗な緑色をしている
身長は普通(170)で容姿は幼いように見える
そして、右手には金色の槍を持っている
「何を!トニトルス様は大隊長だ!」
紫色の髪で二つ結びの小柄な少女が、割り込んできてフィリスに持っていた小剣を向ける
「おい!シリア武器を向けるな、お前じゃこの方には勝てねぇよ」
少女の向けている手を左手で下ろさせて、フィリスに目を合わせる
「そちらも、土竜ですよね?目的」
男は友好的な雰囲気だ
「あぁ、話がはやくて助かる
すまないが、俺たちも混ぜてくれねぇか土竜退治」
男は頷いた
「いんですか!こんな奴らに魔晶石を取られても」
少女は再び声をあげる
「あぁなんたって元同盟国のギルシャナの軍隊だぞ、共闘は当たり前だ」
少女は、はっとして頭を下げた
「ギルシャナの方々でしたか、本当にごめんなさい」
フィリスは全然気にしていなかった
「あのぉ、魔晶石ってなんすか?」
ラスクは疑問に思っていた
「言ってなかったっけ?軍に必要なもので、あ!」
目の前の砂が盛り上がった、ラスクたちの身長をはるかに超える高さに盛り上がる
「くるぞ!」
どうやら、その土竜とやらが来るらしい
魔晶石とは一体何なのか、ラスクとリュウはわからぬまま戦闘に入ることになった