13話 利用
先程感想を書いてくださった方がおられたのですが
返信した文が誤字だったためそれを修正しょうとしたら
誤って消してしまいました。
もしここを見られている事がありましたならこの場を借りて謝りたいと思います。
申し訳ありませんでした
「え?同盟?」
俺達は早速昨日の電話で話し合った内容を瑞穂に話していた。
驚いた顔の瑞穂だがその顔から感情を読み取る事は出来ない。
「ええ、本当は貴方に言うつもりは無かったのですが中原君の希望で私達で同盟を結ぶ事にしたんですよ。」
「ど…同盟って…具体的に何するのよ?」
「貴方も知ってるでしょうが私は野上ハーレムから抜け出したいんです。その為向こうを油断させるために中原君と恋人に…」
「ふざけないでくれる?ソレ…私達にメリット何もないじゃん!」
「おっ…おい瑞穂!」
「貴樹ももっと考えて動きなよ?この女に協力して貴樹に何かメリットあるの?ないよね?」
「え…いや…」
「メリットならありますよ、明確なね」
「はあ!?」
「気づいてないなんて言わせませんよ?中原君が野上君達に目の敵にされてる理由」
「それとコレは関係ないでしょ?」
「ありますよ。そもそも貴方が野上君と別れなければ中原君は野上君に目をつけられる事も男子の嫉妬をかう事も無かった、貴方のせいなんですよ?」
「だから今それ関係ないでしょ!」
「何故関係ないって思えるんですか?貴方と野上君の問題なんですよ、これは?」
「私と貴樹と野上の問題はアンタと同盟組む理由には関係ないっていってるの!」
「つまり私と同盟を組むのは嫌だと?」
「当たり前でしょ?」
「薄情な人ですね、貴方」
「はぁ!?何がよ」
「このまま行けばいずれ野上君は中原君になんらかの干渉をしてくるのは間違いないんですよ?
彼を好きと言っておきながら貴方は自分の事ばかり。それでは中原君の気持ちを呼び戻すなんて到底無理なんじゃないですか?私を利用しておけば事を穏便に進められるのに?」
「うるさいうるさい!!知ったような事を言うな!ハーレムメンバーで一番見向きもされない雑魚女が!」
「おい!瑞穂!」
「何よ!?貴樹この女の味方するの?嘘告されたのに何こんな奴に優しくしてるの?」
「俺は別に…」
「もういいわ!やってられない!同盟なんて私は絶対に認めない!」
癇癪を起こしたように瑞穂は怒鳴り散らして感情の赴くままに何処かに去っていった。
「こうなるとは思ってたけど…はぁ…ごめんな…萬月」
「気にしないで下さい。私も少し言い過ぎました」
「しかしどうするか…やっぱり瑞穂を同盟に入れるのは無理かな…?」
「いえ…彼女は私の考えを知ってしまったんです。是が非でも協力してもらわないと…」
「お……おう…そうだな…」
なんか私の正体を知られたからには生かしておかない!◯ねー!!
みたいなノリに聞こえてしまう。
この子、大人しい見た目や敬語を主とした話し方から穏やかな人間だと思ってたけどかなりのサイコさんなのではと勘ぐってしまう。
まぁアニメでも敬語で話すキャラにろくなのいないし…。
まぁ付き合いが短いから断定もなにも出来やしないのだが…。
同盟…確かに早まったかもしれない。
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何が同盟だ!
ふざけるのも大概にしてほしい。
そもそも貴樹は私の彼氏なんだ!
同盟に同意するって事はあの女と貴樹が恋人になるのをたとえフリでも認める事と同義になるじゃないか!
馬鹿にするのも大概にしろって感じだ。
でもあの女が言ってる事も理解できる。
野上やその他の男子達の逆恨みのせいで表立って貴樹といちゃいちゃ出来ないのだ。
ただでさえ貴樹の気持ちが私から遠ざかっているのに邪魔が多すぎる。
クソクソ!クソクソクソ!!!
私は馬鹿だ!
あの時。
半年前!
貴樹が私に好意を寄せていた時に貴樹を繋ぎ止めておけば…こんな事にはならなかった。
落ち着け私。
あの女、萬月を排除した所で野上が次の女を貴樹にあてがってくるのは明白だ。
萬月はまだ私達側だけど次からは完全に敵だ。
野上や野上の唾のかかった女が貴樹を落としに来る。
嘘告とかもう関係ない。
貴樹はあまい男だ。理由をつけてせまれば主導権を握れてしまう事が今回の事でハッキリした。
なら萬月は私を利用すれば良いみたいな事を言っていたんだしその言葉に甘えさせてもらおうじゃないの。
とことん利用してやる。
いつも誤字脱字報告感謝です。