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旅立ち
桃太郎が生まれて数年が経過した。
おじいさんとおばあさんの愛情を受け、桃太郎はすくすくと育った。
やがて大人になった桃太郎は、精悍な青年へ成長していた。
桃太郎は、ある日鬼が暴れて町の人を困らせているとの情報を得た。鬼には本拠地の鬼ヶ島というところがあり、そこをつぶさなければ、鬼はどんどん増え続けてしまうらしい。
ある日、桃太郎はおじいさんとおばあさんに宣言した。
「おじいさん、おばあさん。僕は鬼退治に行きます。今まで育ててくれてありがとうございます。きっと鬼を退治してこの家に帰ってきますね!」
二人はそれぞれ答えた。
「わしゃ、こんな日が来るとは思っておったよ。この刀と旗をしていきなさい」
「あなたは優しい子ですからね。体に気をつけて。この黍団子を持っていきなさい。きっと役に立ちますよ」
「ありがとうございます、では行ってきます」
こうして桃太郎は旅立った。