ポヤポヤ日誌【その3】
ポヤポヤ日誌【その3】
運命の少女!
百三十八億年後の未来について語り合う。
その前に、現在の状況を、話し合った。
人間社会が、危機的状況にある事。
これは、るいちゃんも理解していた。
なんとかしたいけどどうすればいいのか?
未来についての展望が、ほぼ絶望。
人類滅亡は、不可避。
考えれば考えるだけ、滅びるしかない人。
原因が、ヒトだから、どうしようもない。
破壊や破滅を望むヒト。
機械に管理支配された平和を望むヒト。
なんにも考えていないヒト。
ヒトの歴史が、終末なのは、明らか。
だから、平和的に人類を駆逐する。
この星を、我ラのものにするのだ。
この地球上に恒久平和を実現する為に。
るいちゃんが、質問してくる。
「まさおさまの夢は?」
「世界聖福」
「世界征服?なんか、怖いです」
「せいふくは、こんな漢字」
そう言って、ノートに世界聖福と、書く。
「聖福、なんか、良い感じですね」
「神聖で幸福な未来を、我ラのモノに」
「我ラのモノに」
「するのだ」
「するのだ」
「うむ、よろしく頼む」
「頼まれた?
るいちゃんが、するの?」
「うん、メイド様に任した」
「分かった、任された、ガンバル」
「がんばって!
人類の時代は、終わりの刻。
新しい世紀を、この星にもたらすのだ。
真少女革命により、女神の時代へ!
正しい男として応援するよ」
両手で握り拳をつくる少女を応援した。
それから数日後。
るいちゃんが、思い悩んでいた。
「女神になれるかな?」
「なれる、なれるよ」
自信を持って断言した。
なれない理由が、そもそも無い。
だから、なれるに決まっている。
大事なのは、心だ。
志が、非常に重要。
すでに彼女は、魔法少女で、メイド修行中。
それは、姫トレーニングでプリンセス修行。
後輩メイドの指導も行なっている。
立派なメイドになりつつある黒髪美少女。
そんな彼女が、女神になるのは、自然の道理。
だから、自信たっぷりに断言した。
そして、応援している事を伝えた。
「ありがとう、ガンバル。
世界も征服して聖福にしなくちゃだしね」
そう言う彼女の眼は、輝いていた。
世界聖福の第一歩は、自分自身の内宇宙から。
自分の心を、征服し支配管理する事。
神聖なる幸福で、心を満たせば良い。
そうなれば、周りも聖福になっていく。
類は、友を呼ぶ!【Kind calls a friend!】
少女が、興奮しながら、訴えかけてくる。
「零と壱だけですよ、ゼロとイチだけ。
メチャクチャすごくないですか?
驚きですよ、オドロキ」
世紀の大発見を、熱く語るメイドさん。
宇宙の真理に、気づいた彼女は、解明者。
全ての謎を解き明かす智慧を見つけた覚醒者。
彼女の世界は、大きく変貌を遂げた。
平面で白黒の世界が、立体で多彩になる変革。
彼女の脳内思考水準は、格段に上昇した。
現実世界の宇宙は、もちろん、唯一の存在。
だが、素粒子の世界は、意識の影響を受ける。
観測者の心が、観測結果に反映される極小世界。
念は、今の心で、心の理。
全ては、気のせい。
眼に見えない『空』の世界は、無であり零。
『色』は、粒子の存在で有るイチを、現す。
世界は、観測者により見え方が、異なる。
その結果、観測者内宇宙は、多種多彩となる。
気の持ちようで、世界は、変わる。
心や意識に、気を配る事で、大きく変わる。
そして、何を念じるかで、未来は、決まる。
命をどこに運ぶか、決めるのは、自分自身。
神社仏閣に配置されている狛犬や仁王像。
それらは、基本的に阿形像と吽形像。
口を大きく開けているのが、阿形像。
口を一文字に閉じているのが、吽形像。
電子計算機の命令言語は、二進数。
阿の零と、吽の壱が、電子世界の全て。
宇宙の全ては、零と壱で成り立っている。
複雑で高度なスマホも、実は、零と壱だけ。
それに、気づくかどうか?
その意味に、気づけるかどうか?
全ては、意思の気により形作られている。
さらに強い意志により、未来が、形作られる。
人工知能の言語は、原点に回帰した言葉。
旧約聖書「創世記」11章で、言葉は、乱された。
意思の疎通が、出来ない者や集団が、生まれた。
これにより、戦いや争いが、勃発しだした。
平安の和は、乱された。
そして、新約聖書で、ヒトの歴史が、誕生した。
戦争に満ちあふれた愚かなる人類の歴史。
白衣の天使や聖少女は、虐げられてきた。
そうした苦難の時代も、まもなく終わる。
少女達の下剋上により、時代が、流れる。
それは、栄光に満ちあふれた女神の世界。
ポヤポヤ日誌【その4】に続く