プロローグ
不定期更新のはずです!偉そうなのは彼女のデフォな気がします。
人生の失敗は唐突に訪れる。私の人生は成功の連続であった、小中高大学と日本の超一流を通った。「私は天才!」と豪語しても東京帝国大学医学部であれば問題ないはずである。その後、医師免許を取り、有名な大学病院に配属された。←ここまではエリートである。
とはいえ私としては不本意な歩みであった…高校までは良しとしても…東帝大の医学部には行きたくなかった…私が望んでいたのは法学部の方であった…いや本音を言えば文学部か歴史学系に行きたかった。いやいや親が低い身分の家であればアニメ・ゲーム関連の学校に行っていたかも知れない…
何故、こんな表現になるかと言うと…私の親は医者で何故か私の将来に期待し始めて「東帝大医学部以外は人間の行くところでは無い!」とか言っていたせいである。そのせいで東帝大を受験しなければいけなくなった。実は僅かな望みとしては二次では法学部を受験する予定にしていたのである…だが…完璧主義者の私は手を抜くことなく勉強したせいで何故か一次で一発合格を成し遂げてしまった。
最悪な気分だった。皆が合格した喜びで騒ぐ中で私だけ絶望していたのである。大学に入ってからは完璧主義者であることを放棄した。適当に単位を取りつつ進学しながら好き放題遊びまくった。特にコミケに参加して同人サークルを立ち上げたりしたのは人生で一番幸せなことであった。メガネをかけて地味な服を着て低学歴を偽ったりした。
さすがに一発合格するとは思っていなかった?のか親も文句を言えずにいたようである。「お小遣い減らすぞ!」と脅された時は決まって「捨てるほど金があるのだから構わんだろ!」と言って反撃したら口をパクパクさせて黙ったりしていた。
大学生活を延長させるために大学院に進学した。博士号まで取ってやった。「はっはっは!ざまぁみやがれ!!」とほくそ笑んだのも束の間だった…
医者になってからは完璧主義者の自分が再び顔を出し始めた。居たくも無い医学の世界に何故か熱中した。したくもない手術をドラマの見過ぎのせいか「失敗は許せない!」とか思ってしまい、熱中した。
結果、私は過労死した。
…
…
…
意味が分からない!どうしてこうなった!!
失敗した!結論から言えば
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
あたしは失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗したあたしは失敗
というコピペ通りである。
マジか!好きでもないことに熱中して過労死するなんて馬鹿のすることだろ!と笑って貰って構わない。
自分で書いていて草生えますな!
…
…
…
でだ…今私の置かれている立場は何であろうか?
自称神で自らをイスカンダルだと名乗る怪しいイケメンが私の目の前に現れた。
某有名作品の言葉を借りるならば『存在X』という奴である。
そいつが私に語りかけて来た。
「汝、何を望むか?」
「そうだな…おまえがイスカンダルを自称するのであれば私は西のローマとカルタゴを征服して、おまえを超越した存在になろうと思う。」
「ハッハッハ!面白い奴だな!」
「だろう!」(胸を張る)
「征服するのに、どのような力が必要か?」
「そうだな、クーフーリンのような能力があってピュロスのような血筋に恵まれ、カエサルのようにカリスマがあれば出来るな!」
「欲張り過ぎだ!」
「事実を言ったにしか過ぎない」
「そんなには無理だな…」
「おまえに言われたくない!!」
「…」
「これでも、おまえよりは劣るはずだ!本当なら同じスペックを要求するところを落としてやったんだから感謝しろ!!」(ふんずりかえる)
「ふざけた奴だ!殺されたいのか?」
「もう死んでいる」
「それもそうだな…」
「分かったようだな!ならば私をラノベの主人公のようなハーレム世界に転生させるが良い!」
「いや、おまえには本当に期待している!!」
「???」
あれ?なんか選択間違えたポイ?
…
…
…
「ピュロス様!ピュロス様!お目覚めになってください!!大変です!反乱が起きました!!」
…
…
…
目覚めて早々に訳の分からないことを言われて混乱しつつも状況を確認しようと目を開けて周りを眺めてみる。そこは豪華な部屋の中であった。私は天井付きのベットに横たわっていた。
「誰だ、ピュロスって?」
「あなたです!」
誰だか分からないイケメンに起こされたようである。これは僥倖だ!!なかなかのハーレムでは無いだろうか!そう思ったのも束の間であった。よく自分の胸の辺りを見ると…無いのである…あの立派な双丘が…あっなんか股間の辺りに生えているものがある感じがする。
つまり…私は男になってしまったのか!むさ苦しい男は嫌だ!!
そう思ってベットを飛び起きると部屋にあった大きな鏡の前まで行って自分の姿を確認した。
「良かった!むさ苦しくはないようである!!」
というかイケメンで良かった。いや、少し女顔だな…筋肉があるのが救いか…
ふむ、これならば転生も悪くないかもしれない。
突然起きて一大事が起きているにも関わらず鏡の前でポーズを決め始めるピュロスを見て周囲にいた側近と侍女達は唖然とするのであった。
例の過労死事件を知って思いつきました。あとローマを舞台にした戦記ものが書きたかった。