運動会の奇跡
秋と言えば運動会ですが、何故かとも君の中学校では9月第一週に終わらせてしまいます。
小学校と違って踊りや組体操なんてのが無く、応援団以外は競技だけで終わらせてしまうから練習に必要な時間がないから可能なのでしょうが、まだ暑いのに熱中症とか心配にならないのでしょうか?
と思っていたのですが、小学校の運動会(何故か5月)より過ごしやすい天気で居てくれて助かりました。
肝心の競技なのですが、とも君は2年生の障害物競走、100メートル走、全員参加の学級対抗リレーに出場します。
この学級対抗リレーはクラス全員参加なのですが、とも君の通う中学校はわりとマンモス校でこの少子化のご時世に学年6クラスもあります。これでクラス全員(少数の生徒は人数合わせのため2回)走るとかなり壮観で手に汗握る展開になります。
問題は、とも君のせいで負けたらクラスの他の子が可哀想だという所です。
とも君は普段支援学級に通ってまして、授業はすべて支援学級で受けてるわけなのですが、学校のイベントでは普通学級のクラスに在籍してその子たちと一緒に行動します。
支援学校も考えたのですが、とも君は他人に興味があり、他人との距離の取り方もそこまで問題がないという事で、健常の子と一緒にいた方がとも君の成長にはいいのではという話になって支援級に通ってます。
そして、実際に遠足や修学旅行といった場面ではそれなりに集団の中で行動できてるみたいなのですが、根本的に勝負するとか競争するという事が理解できないとも君には運動会で一生懸命走るという事が理解できないのです。
つまり、運動会ではとてつもなく足を引っ張ります。これは小学校一年から中学校一年までずっとどんな競争でも大差のビリだった事で証明されていたはずでした。
とも君、障害物競走で一位。
奇跡が起きました。どうも障害物競走の障害が楽しかったらしく、今まで運動会では見た事ない(公園で追いかけっこするときには見る)動きで障害まで走っていき、生来の器用さを活かした的確な動きで障碍をクリアーし、健常の子に混じった競争で初の一位。
親大喜び、いつものとも君をしってる一部知人の保護者びっくり。やる気になればそこまで遅れないのは知ってたので感動という事はなかったのですが、それでも勝負になってるのを見るのは楽しかったです。
なお、100m走と学級対抗リレーではいつものとも君でしたとだけ申し上げておきます。どちらも支援級の子と走ったのですが圧倒的にやる気のないとも君がにこにこしながらマイペースで走ってました。
学級対抗リレーは僅差の二位だったので、とも君がもう少し真面目に走っていればと申し訳ない気持ちで一杯です。
それでも得点面で多少の貢献が出来たのでいい運動会だったのは間違いないのですが。




