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中学二年生

 リンカーン学校


 アメリカ合衆国第16代大統領であるエイブラハム・リンカーンが若い頃インディアナ州の自然の中で働きながら学び、ついにはアメリカでもっとも偉大な大統領と呼ばれた故事に倣い、自然の中で学習する機会を全国の小中学校で行う事を言う(民〇書房)


 中学二年生になりましたので今年は林間学校があります。もちろん小学校の林間学校や修学旅行をこなしているのでクラス単位の行動ではそこまで問題にもならないはずです。


―林間学校一日目「小グループで農業体験」―


 うん、無理。


 言語能力の遅れ、特に5W1Hの理解や表現が苦手なとも君を「子供たちだけで」「発達障害の子の対応に慣れてない農家」で作業させるなんて、何もできないか支持を間違えて迷惑かけるかのどっちかです。


 学級懇談会でも当然問題になり、先生曰く支援級で農業体験に出せそうな子が2人しかいないそうで、支援級の子は分けて先生方とホテルで何かやらせる方向だそうです。


 とも君は支援級の中では障碍が重い方なので仕方ないのですが、割としっかりしてる子でも通級先で上手くいってない子もいるらしく、先生方は中々大変みたいです。


 とも君みたいに突き抜けて能天気、他人大好きみんな笑ってハッピーな性格ならともかく、ある程度しっかりしてる子だと劣等感で上手くいかない子も。


 障害が軽くて小学校高学年くらいまで気付かれずに普通級だったりすると精神的な負担が逆に大きいのかなと思ったりするんですが、そもそも親が呑気なのでウチはあまり変わらないのかも。


 ただし、2日目の体験学習は支援級の子も全員他の子に混ざって参加する模様です。ウチの中学校の体験学習は10個ある選択肢のうち2つを生徒自身が選んで参加するのですが、とも君はガラス細工と紙漉きの体験をします。


 何度も書いてますが器用さはとんでもないし、紙漉きは小学校の支援級で毎年やってた上に、伝統和紙作りの体験もやった事あるので経験値が他の子に比べて圧倒的に高い。とも君の能力を他の子に見せつけるチャンスと今からワクワクが止まりませんw


 そして、学級懇談会で言われたのですが、とも君は通級(普通級のクラス)先でアイドルというかマスコットというか、まあ可愛がられている模様です。突然とも君オンステージが開催されてクラスが笑いの渦に包まれたりととオモチャ扱いなのかもしれませんが、拒絶されない限りオッケーというのんき路線は中学校でも当然継続してるので問題ないです。


 でも、言語能力の遅れが大きいので普通授業の通級は今年もやりませんけど、無理しないのが一番。給食や昼休みとか放課後ならともかく、通常の授業にとも君混じってもとも君の学習にならず、他の子の邪魔にしかならないので誰のためにもよくない。

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